増えてきた新型プリウス(60系)の中古車。いま買うべきモデルはコレだ!
1997年のデビューから25年間、ハイブリッド車をけん引してきたトヨタ プリウスが5代目の60系に進化したのは2023年1月です。
それから1年以上の時間が流れ、60系プリウスの中古車を狙っているという人もいるでしょう。そんな新しもの好きなアナタのために、60系プリウスの中古車市場とおすすめグレードを解説します。
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- まだまだ納車待ちが続く新型プリウス。中古車はプレミアが付いている!?
- 60系プリウスの主力はハイブリッド車。PHEVの流通量は少なめ
- 充実装備の"Z"の物件は多め。KINTO専用グレードの”U”も見つかる
2024年も半分を過ぎて現行型の60系プリウスをよく見かけるようになりました。
とはいえハイブリッド(HV)は2023年1月、プラグインハイブリッド(PHEV)は2023年3月の発売ですので、まだ登場から1年半程度しか経っていません。
そのため中古車価格は高値安定状態で、大半の物件にプレミアが付いています。60系プリウスがどうしても欲しいという場合、その点を織り込み済みとして探すのがベターです。
まだまだ納車待ちが続く新型プリウス。中古車はプレミアが付いている!?
現行型(60系)のトヨタ プリウスは、2024年4月17日”後席ドアハンドルの開スイッチの防水性能が不十分”としてリコールになっていました。洗車などで大量の水がかかると、スイッチ内部が浸水するというものです。
いっぽうで近年の半導体不足などをはじめとする部品不足などもあり、人気車種を含めて以前として買えない状況が続いています。
トヨタのホームページでは、プリウスに限らず大半の車種が納期を示すことができず「詳しくは販売店にお問い合わせください」とあり、実質的な注文停止になっている車種も多いようです。
なお販売店(販社)では、人気車種の転売を防ぐため、『購入後、一定期間内には転売しない』旨の誓約書を取るなどの対策をしていますが、法的拘束力はなく一部が市場に流れています。
これをうけて転売が判明した成約者とは二度と取引をしない(クルマを売らない)と決めている販売店もありますが、販売店は数多く、いたちごっこといえるかもしれません。
こうしたことが、中古車のプレミア化につながっています。
60系プリウスの主力はハイブリッド車。PHEVの流通量は少なめ
前置きが長くなりましたが、現行型である60系プリウスの中古車価格は、大半が新車価格と同等もしくは高くなっています。そのため、モデル選びは実質的には新車選びと同じと考えていいでしょう。
要注意なのは、走行距離が5万kmを超えたような個体でも値落ち幅が小さく、走行距離の割にお得感が薄い点です。
プラグインハイブリッド(PHEV)にするのか、ハイブリッド(HV)にするのかは、明確にニーズの差があり、PHEVは家で充電して普段使いの大半をEVとしてまかないたい、あるいはひと昔前のスポーツカー並の動力性能の高さを享受したい、重厚感や高級感のある走りを堪能したいなどの場合です。
ただし、PHEVの物件数は少なく、プレミアも当然付いています。
充実装備の"Z"の物件は多め。KINTO専用グレードの”U”も見つかる
主力であるハイブリッド車の中古は、上級グレードの"Z"の物件が多くなっています。
装備をチェックすると、安全運転支援の「Toyota Safety Sense(トヨタ・セーフティ・センス)」は全車標準装備。
くわえて“Z”グレードには「緊急時操舵支援」、交差点での出会い頭事故を防ぎ、高速道路での車線変更を監視する「レーンチェンジアシスト」が備わります。
また「ブラインドスポットモニター」に加えて、ドライブレコーダーと「+周辺車両接近時サポート(録画機能)」がオプション設定されるのも“Z”の特徴です。
そのほか「パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)」は“Z”のみ標準装備で、ほかのグレードはオプション設定です。
快適装備では、合成皮革シートをはじめ、運転席8ウェイパワースポーティシート、運転席シートポジションメモリー、運転席オートスライドアウェイ、電動ランバーサポート(運転席)が標準になり、運転席まわりの機能が充実。12.3インチのディスプレイオーディオ、ETCユニットなども標準装備されます。
中間グレードの“G”は、19インチアルミホイール、リヤセンターアームレスト、8インチセンターディスプレイ、ブラインドスポットモニター、パーキングサポートブレーキ(前後)、上級ファブリックシートなどが標準となっていて、ユーザーのニーズによるものの十分といえる装備内容と感じる方が多いのではないでしょうか。
物件数は少ないものの「KINTO」専用グレードである“U”や、ビジネスユースの”X”も中古車市場に流入しています。
いずれもパワートレーンに先代から受け継いだ1.8Lハイブリッドを搭載し、32.6km/Lという低燃費を実現していることがポイントです。
とくに"U"グレードは、ホイールが17インチになる以外は標準車の“G”グレードに準じる装備です。
装備が充実した"Z"グレードがおすすめ。PHEVは2WDのみの用意
予算が許せば、見た目もスポーティな“Z”が先進安全装備の充実ぶりからしても理想的なのは間違いありません。
ただし、“G”グレードでも安全、快適装備は必要十分といえる内容。”U”グレードは、買い得感のある価格であることを条件に狙いたいところです。
そのほか、PHEVは2WDのみですので、降雪地域などで4WD(E-Four)を指名する場合は、ハイブリッドが選択肢になります。