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個性派ミニバン、BMWアクティブツアラーとグランツアラーを解説

BMW 2シリーズ グランツアラー

BMWのコンパクトクラスに分類される2シリーズは、クーペ系とミニバン系に分けることができます。

そのなかから、ここではミニバン系のアクティブツアラーグランツアラーをピックアップしました。

サイズ的には、ホンダ フィットやトヨタ シエンタとほぼ同じアクティブツアラーとグランツアラーは、日本車のライバルになりえるのでしょうか?

Chapter
2シリーズにラインナップされたFFベースのコンパクトミニバン
アクティブツアラーは、FFベースの背高系ハッチバックモデル
BMWが考えた3列シートのコンパクトミニバンがグランツアラー
街乗り中心なら1.5Lターボ、高速道路も使ったドライブなら2.0Lディーゼルターボがおすすめ

2シリーズにラインナップされたFFベースのコンパクトミニバン

BMW 2シリーズ アクティブツアラー / グランツアラー

今回、ピックアップするのは、BMW 2シリーズにラインナップされた「アクティブツアラー」と「グランツアラー」です。

アクティブツアラーは、ハッチバックの背を高くした2列シート仕様で、グランツアラーは3列シート仕様のコンパクトミニバンです。

初代2シリーズのアクティブツアラーは2014年、グランツアラーは2015年にそれぞれ日本で発売。

2022年6月にデビューした2代目は、グランツアラーが設定されずアクティブツアラーのみとなっています。

アクティブツアラーは、FFベースの背高系ハッチバックモデル

BMW 2シリーズ アクティブツアラーは、BMW初のFFモデルとして、2014年秋に「スポーツ・アクティビティ・ツアラー(SAT)」を名乗り初代がデビューしました。

ボディサイズは、全長4,350mm×全幅1,800mm×全高1,550mmで、いわば背の高いハッチバックでありながら、高さ制限1550mmの機械式立体駐車場に入庫できるなど、取り回しにも配慮されていました。

搭載されるパワートレーンは、1.5L直列3気筒ガソリンターボと2.0L直列4気筒ディーゼルターボ、それに2017年に追加されたプラグインハイブリッドの3つで、駆動方式は1.5LターボがFFのみ、2.0LディーゼルターボはFFとフルタイム4WD、プラグインハイブリッドはフルタイム4WDのみというラインナップ。

トランスミッションは、1.5Lとプラグインハイブリッドが6速AT、2.0Lは8速ATがそれぞれ組み合わされます。

室内は、前後席ともに少し着座位置を高め、見晴らしや乗降性に優れるだけでなく、後席は130mmの前後スライドが可能で、荷室容量は通常時468L、最大時は1,510Lを確保。

居住性、積載性の高さが特徴であり、メルセデス・ベンツ Bクラスをターゲットにしていたのは明らかでした。

こうしたユーティリティ性の高さは日本のワゴンやミニバン的であり、ややニッチであっても同マーケットにBMWが参入する意思を示した一台といえます。

大型のキドニーグリルが目を惹く2代目アクティブツアラーは、2022年6月に発売されました。

スリーサイズは、全長4,385mm×全幅1,825mm×全高1,580mmと若干大きくなり、初代よりも居住性を向上

最新の先進安全装備やコネクティビティの進化、音声対話型の「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」の搭載など、使い勝手も磨かれています。

広くなったキャビンでは、後席の130mmのスライド、背もたれを直角に立てることで荷室容量を拡大できるなど、積載性の向上も盛り込まれています。

搭載されるパワーユニットは、1.5Lの直列3気筒ガソリンターボと2.0Lの直列4気筒ディーゼルターボの2種類で、駆動方式はFFのみ。

いずれも7速AT(デュアルクラッチトランスミッション)が組み合わされています。

BMWが考えた3列シートのコンパクトミニバンがグランツアラー

2シリーズ グランツアラーは、2015年2月に日本に上陸。

アクティブツアラーと同じFFベースで、BMW初のコンパクトクラスの3列シートMPV(マルチ・パーパス・ヴィークル)として登場しました。

日本には、ホンダ フリードやトヨタ シエンタなどのコンパクトミニバンが多く、日本車を研究、意識して開発されたと容易に想像できます。

3列シートにするために拡大されたボディサイズは、全長4,565mm×全幅1,800mm×全高1,645mmになりました。

パワートレーンは、初代アクティブツアラーと同様ですが、プラグインハイブリッドの用意はありません。

また室内も、アクティブツアラーと同様、2列目は130mmの前後スライドが可能な設計で、最後端にすれば広い足元空間が出現します。

いっぽう3列目は、シートサイズも足元も頭上空間もかなりタイトで、乗降時の開口部も小さく身長171cmの筆者の場合、乗り降りするだけでもひと苦労。緊急用の域を出ず、子どもでも狭く感じられるはずです。

2代目はデビューしておらず、BMWの3列シートコンパクトミニバンは初代限りとなりそうです。

街乗り中心なら1.5Lターボ、高速道路も使ったドライブなら2.0Lディーゼルターボがおすすめ

BMW 2シリーズ アクティブツアラー

中古車の場合、アクティブ ツアラーは初代と2代目から、グラン ツアラーは初代から選択することになります。

初代と現行(2代目)が揃うアクティブ ツアラーは、中古車市場でのそれなりの物件が流通しています。

2022年発売の2代目は、タマ数が少なく価格もまだ高値安定という状況。初代は、150万円以下の個体も比較的多く揃っています。

街乗り中心であれば1.5Lガソリンでも不足はありませんが、山岳路や高速道路を使う頻度が多いのならトルクフルな2.0Lディーゼルが無難です。

BMW 2シリーズ グランツアラー

いっぽうグラン ツアラーは流通量が少なく、3列シートが不要であればアクティブ ツアラーと合わせて探す手もあります。

先述したように、3列目はあくまでエマンジェーシーの域を出ませんので、その点を織り込み済みとして探したいところです。

グラン ツアラーも動力性能を重視するのならディーゼルエンジン搭載車。街乗り中心であればガソリンエンジン車でも実用上は不足を抱かせないでしょう。

塚田 勝弘|つかだ かつひろ

自動車雑誌、モノ系雑誌の新車担当編集者を約10年務めた後に独立し、フリーランスライターとしても10年が経過。
自動車雑誌、ライフスタイル雑誌、Web媒体などで新車試乗記事やカーナビ、カーエレクトロニクスなどの展開している。

塚田 勝弘|つかだ かつひろ

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