【ライター解説】見た目・実用性・走りの三拍子が揃うスズキ・ハスラーの魅力を徹底解説!【動画あり】
初代デビュー以来、軽自動車販売ランキング上位の常連となっているハスラー。果たしてその人気の理由はどこにあるのでしょうか?
YouTubeチャンネルの「車選びドットコムYouTube」では、元レーシングドライバーの土屋圭市さん、タレントの相沢菜々子さん、そして自動車ライター工藤貴宏でハスラーの魅力に迫ってみました。
▼ハスラーの紹介動画はこちらをチェック!
スズキ ハスラー J STYLE ターボ (4WD) を土屋圭市と相沢菜々子が徹底解説!マイルドハイブリッドを搭載したハスラーは軽とは思えない加速に驚愕!ハチ子オマケアリ【試乗レビュー・車両レビュー】
まずは見た目が好印象!
2014年に初代モデルがデビューしたハスラー。今回紹介するのは、2020年春にモデルチェンジした2代目です。
人気の理由はまず、スタイリングでしょう。
四角いボディにレトロテイストな丸いヘッドライトを組み合わせたコミカルな姿は、まるで鳥山明の漫画「Dr.スランプ アラレちゃん」に出てきそうな雰囲気(だからCMにもアラレちゃんが登場していましたね)。
このデザインが多くの人に共感を得たからこそ、ハスラーがヒットしたのは間違いないでしょう。
四角い車体や丸いヘッドライトのほかにも、今どきの軽自動車としてはボンネットが長い、フロントウインドウが立っていてSUVっぽい、などの独自のデザインは、2世代目になった現行モデルでもしっかり受け継がれています。
デザインに遊び心を持っているのがいいですね。
「まずスタイルでしょう。見た目がかわいい」(土屋さん)
「ミニカーにしたらかわいくなりそう」(相沢さん)
と2人の評価も、乗る前から高いようです。
そんなハスラーにはもうひとつ、多くの支持を得ている特徴があります。それは、実用性の高さ。
車高を上げてSUVっぽいテイストを演出していますが、基本的なパッケージングは居住性や使い勝手に定評がある「ワゴンR」とほぼ同じ。いわゆるハイトワゴンです。
軽自動車のSUVといえば「ジムニー」のような後席が狭く日常生活ではちょっと不便を強いられるクルマを想像しがちですが、ハスラーはそうではないのです。
後席は足元が広く、背が高いから空間として広々。毎日の生活のパートナーとしても相性がいいので、ワゴンRに代わる選択して選んでも不都合がないでしょう。
居住性や荷室の使い勝手もバッチリ
実際に後席に座った土屋さんや相沢さんも、居住性には満足の様子。
動画では、まずリヤシートを前にスライドして(もっとも足元が狭い状態で)座ってみたところ「これでも普通に座れる」と土屋さんも納得。その後にシートを後ろにスライドすると、2人ともその広さに感激のようです。
「驚き。頭上も十分だし広さにビックリ」(土屋さん)
「これでいい。めっちゃいい!圧迫感というものは何もない」(相沢さん)
もはや、その空間は「スイフト」など一般的なコンパクトカーを超えた領域。驚かないわけにはいきません。
荷室はどうでしょうか?
昨今のコンパクトカーは居住性を高めることを目的に、リヤシートを車体のできるだけ後方に取り付けています。そのため荷室が狭いのは否めません。
シートスライドを最後部にセットした状態だとハスラーの荷室も決して広いとは言えないのですが……なんと、90Lのスーツケースもしっかり飲み込んでしまいました。しかも、長辺を立てた状態で積んでも収まるとは……。これには一同驚愕です。
さらにハスラーのリヤシートはスライド機構を使って前へ出したり、床下への格納も可能。スライドも格納は左右独立でおこなえ、格納は背もたれを前へ倒すだけで沈み込んで低くフラットな床を実現するなど、アレンジが豊富かつ操作しやすいのも美点といえるでしょう。とにかく便利です。
日常生活はもちろん、2人乗りで後席を倒すことを前提とすればこれでキャンプにも行かれますね。
リヤシートや荷室の実用性をチェックした後は、前席に乗り込んでみました。
インパネ周辺はゴツゴツとした武骨さがあり、これまた普通の軽自動車とは違います。頑丈な腕時計「Gショック」のような頑丈そうな感覚で、アウトドアイメージをしっかりと注いでいるのがわかりますね。
「内外装で世界感が統一されている。これでドライブしたらワクワクできるね」と相沢さんも高評価。
インパネには実用面でも独自発想がいくつも盛り込まれていて、たとえば助手席前のグローブボックスの上にある収納スペースは、ボックスティッシュが収まるサイズで作られているのに加え、開いたリッドがテーブルになる構造。「じゃがりこが置ける!」と相沢さんはちょっと興奮気味。さすがですね。
いっぽうの土屋さんは「狭くないし。ドリンクホルダーの位置もいいし、よく考えてあるよ」と、こちらも納得の様子です。
ターボエンジンをオススメする理由
それでは走りに行きましょう。
ハスラーのエンジンは2種類、自然吸気とターボがあります。
今回の試乗車はターボ。ハスラーは軽自動車の中ではターボ比率が高い車種で、それはアクティブにクルマを使う際に動力性能に余裕があったほうがいと考えているオーナーが多いからなのだとか。ターボエンジンの特徴は、パワーがあって加速が力強いことです。
「絶対ターボだね。トルクがあるから運転が楽」と土屋さんもターボ推奨派。
「ターボは燃費が悪そう」と燃費を気にする人もいますが、昨今のトルク型のターボエンジンは燃費が良く、走るシーンによっては自然吸気よりもターボのほうが燃費がいいことも(同程度の加速ならターボのほうがエンジン回転を上げずに済むからです)。
また、エンジン回転を上げなくても済むことで、走行中のエンジン音が静かだから快適なのもターボのメリットですね。それらを考えると、オススメはターボなのです。
同じグレードどうしで比べると、ターボなし(自然吸気)とターボ付きで車両価格は10万円ほど違います。しかし、動力性能のメリットを考えればトータルでディーゼルのメリットが光りますね。
ところで走りですが、こう言ってはなんですが土屋さんは意外に高評価の様子。
「アクセルを軽く踏み込んだ時にしっかりとトルクがでる。乗り心地も優しいね」(土屋さん)
その表情からも楽しそうなのが伝わってきます。
相沢さんの助手席インプレはいかがでしょう?
「滑らかに走る。見た目より優しい。もっとゴツゴツするかと思った」(相沢さん)
実はそうなのです。見た目は内外装とも武骨に見えて、実際に乗ってみると見た目通りではなく結構快適なのもハスラーのいいところ。
試乗を終えた土屋さんは「室内も広いし、これは売れるのわかる」とコメント。
いっぽう相沢さんは「どこまでも世界観が楽しい」とキャラクターに惚れ込んだようです。
見た目よし、実用性バッチリ、そして走りも良好と、こうしてハスラーをチェックしてみるとすべてがバランスよくまとまっていることに納得。これなら多くのユーザーに支持されるのも当然といえるでしょう。
ところで、ハスラーと言えば、ダイハツからは「タフト」というライバルも登場しています。次の機会には、そんなタフトとの違いも比較したいですね。