中古でトヨタ ヴォクシーを買うならこのモデルがオススメ!
ミドルサイズミニバンのトヨタ ヴォクシーは、若者をメインターゲットに据えたコンセプトで人気のモデルです。
メディアを通じて訴求されているイメージは「カッコいい父親、母親」で、単なる移動だけのファミリーカーという位置づけではなく、兄弟車のノアや後から追加されたエスクァイアと比べるとドレスアップ/カスタム系を前面に出しています。
そんなヴォクシーは2022年に4代目が登場したことで、3代目の中古車が狙い目になっています。
ノーマル系のノアに対して、カスタム系として登場したヴォクシー
ライトエース・ノアの後を受け継ぎ、ネッツトヨタ店で販売された初代ヴォクシーは、ノアよりもキリッとしたフロントマスク、クリアレンズのテールランプを備えていました。
ノアとともに「キュービック クリエーター」というコンセプトを掲げ、単なる箱型ミニバンとは一線を画した意欲作としてリリースされています。
カスタマイズ色を強めて若年層にアピールした初代(60)
約80万台売り上げた初代ヴォクシーは、ノアよりもカスタマイズ色の強いモデルとして、若い層をメインターゲットに2001年11月に登場。
タウンエース/ライトエースがセミキャブオーバーのFRレイアウトを採用していたのに対し、ノア/ヴォクシーでは、ロングホイールベースの新しいプラットフォームを用意。
FF化により、セミキャブオーバーよりもフロントシートの乗降性が向上したのをはじめ、キャビンを広くしやすくなるなど、パッケージングの面でおおきく進化したことがトピックです。
またセミキャブオーバーのFRよりも小回り性能では不利になりますが、全幅を1,695mmに抑えた5ナンバーサイズに抑えることで、ネガを相殺していました。
ボディサイズは全長4,560mm×全幅1,695mm×全高1,850mmで、2.0L直列4気筒ガソリンエンジンを搭載。組み合わされるトランスミッションは、4速AT。FFのほかに4WDも設定していました。
初代から「Z煌(きらめき)」などの特別仕様車を設定するなど、ヴォクシーの特徴を強調したモデルを定期的に投入しています。
室内の使い勝手を高めた2代目(70)
2007年6月にフルモデルチェンジを受けて登場した2代目は、初代同様に大ヒットモデルになりました。
ワンタッチスペースアップシートやチャイルドケアモード付のロングスライドマルチ回転シートなど、多彩なシートアレンジが用意されています。
このころの国産ミニバンは(ヴォクシーに限らず)、回転対座モードなど、いまではあまり見られなくなったシートアレンジを各メーカーが趣向を凝らして盛り込んでいました。
2代目は、動力性能と環境性能を両立した「バルブマチック」を備える2.0L直列4気筒ガソリンエンジンを設定。バルブマチックなしの2.0Lもあり、トランスミッションは全車CVTになっています。
2代目は標準グレードが全長4,595mm×全幅1,695mm×全高1850mmで、エアロパーツを装着した「Z」「ZS」系は全幅が3ナンバー枠に突入しています。
シャープなボディラインで個性を強めた3代目(80)
2014年1月にリリースされた3代目ヴォクシーは「Spacious FUN Box」を掲げていました。
2代目と同様に、水澗英紀氏が主査を務めています。筆者は何度かインタビューしたことがあり、サービスエリアや大型ショッピングモールなどでミニバンの使い方を徹底的に観察した、というエピソードが印象に残っています。
3代目でついにハイブリッド「THSⅡ」が採用され、フルハイブリッドの設定は、カタログ燃費の面でライバルを圧倒。
JC08モード走行燃費は、23.8km/Lに達し、ノア/ヴォクシーと2014年10月に発売されたエスクァイアを含めると、日本一売れているクルマとして君臨した年もあります。
シートアレンジでは、7人乗りのセカンドシートに、横スライド機構も設定。ワンタッチスペースアップサードシートの組み合わせにより、810mmの超ロングスライドを達成したクラス初のキャプテンシート仕様として設定されています。
2列目席の横スライドは、マツダがプレマシーで採用するなど、多くのミニバンでも使われるようになったほか、回転対座機構などが姿を消す代わりに、2列目のロングスライドが主流になっています。
全車3ナンバーとなった4代目(90)
2022年1月に登場した4代目ヴォクシーは、新しいTNGA-Cプラットフォームを採用。
初代から受け継がれている”パッケージング”と”使い勝手”の良さを進化させるとともに、先進装備などによって魅力を高めたことが特徴です。
モデルラインナップは、エアロパーツ付きのS系のみになったことにくわえ、ボディも5ナンバー登録車が姿を消して、全車3ナンバーサイズになっています。
予防安全パッケージの「トヨタセーフティセンス」には、車両、歩行者、自転車運転者に自動二輪車(昼)を加え検知範囲を拡張したプリクラッシュセーフティや、トヨタ初搭載のプロドライビングアシスト、レーンチェンジアシスト、フロントクロストラフィックアラートなどが搭載され、安全性を高めています。
現行型の「トヨタセーフティセンスC」搭載車を最低条件として狙いたい
中古車でヴォクシーを狙う際にもっともオススメなのは、2014年登場の3代目です。
登場から、駐車支援機構のインテリジェントパーキングアシストや広角カラーバックガイドモニターなどの安全装備が用意されていますが、2016年1月に受けた一部改良で、先進安全装備パッケージの「トヨタセーフティセンスC」が設定されましたので、最低でも同装備装着車を選びたいもの。
昼間の歩行者検知を含め、さらに進化した「トヨタセーフティセンス」は、2019年1月の一部改良以降で装備されます。
ベストといえる選択は、2019年1月の改良後モデルで、燃費や静粛性を重視するのならハイブリッドを選択する手もありそうです。
初登場からすでに9年が経過している3代目ヴォクシーだけに、初期型は安心して中古車を狙えのはあと数年といったところでしょう。
両側スライドドアや低床設計により乗降しやすく、7人〜8人の多人数乗車が可能。3列目を跳ね上げれば大きな荷物も積載可能。
しかも5ナンバー枠を基本とするヴォクシーは、狭い街中などでも取り回ししやすい利点があります。
SUVブームに押されているミニバンですが、小さな子どもやお年寄りがいるファミリー層にとって使いやすいのは間違いありません。