【ヴォクシー】ハイブリッドとガソリン、どちらを選ぶべき?中古車価格・燃費・諸費用を比較
トヨタ・ヴォクシーは、若いファミリー層をターゲットに据えた力強い迫力のデザインのミニバンです。
2014年に発売開始となった現行型(3代目)ヴォクシーからは、かっこよさを追求するだけでなく、ハイブリッドモデルも新たに登場し注目を集めました。
今回はそんなヴォクシーのハイブリッド車とガソリン車の価格・燃費性能などを比較し、どちらを選ぶのがおすすめかをご紹介します。
トヨタ・ヴォクシーとはどんな車?
初代ヴォクシーは若い層に向けたドレスアップ要素の強い箱型ミニバンとして、2001年11月に発売されました。
初代から設定されている特別仕様車「煌」を見ても分かるように、上質感のある力強いデザインが特徴。また見た目だけではなく、底床設計で子どもからお年寄りまで乗り降りしやすいことや、室内空間が広く大人数でも快適に過ごせることなども人気の理由です。
2代目ヴォクシーでは、回転対面モードなど多彩なシートアレンジを楽しめることが大きな特徴でした。さらに初代に引き続き5人乗りの設定もあり、様々なニーズ・家族形態に応えるモデルが用意されています。
また燃費性能が大きく向上し、全車において「平成22年度燃費基準+20%」を達成しています。
そして2014年に発売された現行型の3代目ヴォクシーでは、"父になっても自分のスタイルを貫きたい。「カッコいい」を諦めない。"という外観のコンセプトのもと、存在感のあるエクステリアデザインが強調されました。
さらに、3代目でついにハイブリッドモデルが登場。燃費性能とかっこよさ、実用性を兼ね備えたミニバンとして人気を集めています。
ちなみに、兄弟車として現在ノア・エスクァイアという車種も発売されています。その中でもヴォクシーは、若いファミリー層を中心に約20年に渡って支持されている車です。
ヴォクシーのハイブリッド車とガソリン車を徹底比較!
さて、3代目からはハイブリッド車とガソリン車のどちらかから選択することが可能なヴォクシーですが、どの部分がどのように違うのでしょうか?
ここからは燃費・税金・価格などの項目別に、ハイブリッド車とガソリン車を比較してみます。
ハイブリッド車の醍醐味は「燃費の良さ」
まず第一に、燃費性能の良さではハイブリッド車が圧倒的であることは言わずもがなです。
カタログ燃費では、ハイブリッド車(HYBRID ZS 7人乗り)のJC08モード燃費が22.8km/L、WLTCモード燃費が19.0km/Lとなっています。一方のガソリン車(ZS 2WD 7人乗り)では、WLTCモード燃費が13.2km/Lと、大きく燃費性能が異なることがわかります。
出典:トヨタ ヴォクシー | 価格・グレード | トヨタ自動車WEBサイト
ハイブリッド車は「エコカー減税」の対象になる
また、ハイブリッド車はエコカー減税の対象となり、新車新規登録時の重量税の軽減措置が受けられることも大きな違いです。
2021年9月現在、エコカー減税の対象となるのは「HYBRID ZS(7人乗り)」と「HYBRID ZS"煌 Ⅲ"(7人乗り)」で、どちらも50%(約15,000円)が軽減されます。
出典:トヨタ ヴォクシー | エコカー対象グレード | トヨタ自動車WEBサイト
「環境性能割」ハイブリッド車・ガソリン車ともに対象
環境性能割は、2019年10月1日から自動車取得税に代わり導入されたもので、自動車の燃費性能等に応じてかけられる税金です。新車・中古車を問わず対象となります。
2021年12月31日までに自家用の乗用車(登録車・軽自動車)を購入する場合、ヴォクシーのガソリン車では環境性能割の税率1%分、ハイブリッド車では3%分が軽減されます。
出典:トヨタ ヴォクシー | エコカー対象グレード | トヨタ自動車WEBサイト
ハイブリッド車・ガソリン車の新車価格の違いは?
2021年9月現在に新車販売されているヴォクシーは、エントリーモデルの「ZS 2WD(8人乗り)」で税込2,813,800円という価格設定です。「HYBRID ZS」になると新車価格は税込3,347,300円、特別仕様車の「HYBRID ZS“煌(きらめき)Ⅲ”」は税込3,443,000円となります。
よって、ガソリン車とハイブリッド車では新車価格はおおよそ50万円ほど差額が発生します。
ここにオプション料金が追加されていくと考えると、やはり新車では300〜350万円超という金額がかかると考えた方が良いでしょう。
中古車のヴォクシーハイブリッドを選ぶときのポイント
燃費性能や良く、税金の優遇措置が受けられるのが魅力的なヴォクシーハイブリッド。しかし先ほど紹介した通り、新車価格はガソリン車と比べると50万円ほど高くなり、なかなか手が出しにくいという方もいるのではないでしょうか。
一方、中古車の相場価格を見てみると、3代目マイナーチェンジ後(現行型ヴォクシーと同モデル)の2017年式の中古車価格は200〜230万円台に集中しています。最新の2021年式でも、新車とほぼ変わらない300万円超えという価格帯は少なくないものの、230万円台から在庫車両を見つけることができます。
そのため、購入時の価格がネックだと考えている方には、中古車からヴォクシーハイブリッドを探すのがおすすめです。
ここからは、中古車のヴォクシーハイブリッドを選ぶ上で気をつけて確認しておきたいポイントについて紹介します。
出典:ヴォクシー(トヨタ)の中古車価格相場 | 中古車情報・中古車検索なら【車選びドットコム(車選び.com)】
ハイブリッドを選ぶなら現行型(3代目)のみ
中古車も含めると、ヴォクシーのハイブリッド車は以下の5グレードから選択することができます。いずれも現行型(3代目)のモデルのみとなります。
・HYBRID X
・HYBRID V
・HYBRID ZS
・HYBRID ZS"煌Ⅱ"
・HYBRID ZS"煌Ⅲ"
この内、新車が販売されているのは「HYBRID ZS(7人乗り)」と「HYBRID ZS"煌Ⅲ"(7人乗り)」のみ。
「ZS」はエアロ仕様のグレードで、当初は「X」がエントリーモデル・「V」は中間グレードという位置づけでしたが、2020年4月の仕様変更でグレード体系が整理されました。
ハイブリッド車のヴォクシーを探している方は、まずは2017年式以降の車両を検索してみてください。
バッテリーの状態を必ず確認!
ハイブリッド車のバッテリーの寿命は、一般的に多くのメーカーの保証期間とされる5年・10万kmが目安とされています。トヨタでは2〜3年ごとにバッテリー交換を行うことを推奨しています。
バッテリー交換には10万円から、高いと40万円ほどの費用がかかる場合もあります。そこにプラスして工賃もかかるため、すぐバッテリー交換が必要になりそうな条件の車は避けるようにしましょう。
走行距離が極端に少ない(1年あたり3,000km以下)車や夜間走行を多く行った車、パワーウインドウの動きが悪い車などは要注意です。
事故歴・修復歴あり車や水没車は避ける
ハイブリッド車はエンジンに電装部品が多く、万が一故障すると多額の修理費がかかります。
また電装部分では故障の原因も掴みづらく、トラブルがあった際に、前オーナーが乗っていた時からの不具合なのか購入後の不具合なのかがわからないケースも多いのです。
不要なトラブルや修理を避けるためにも、事故歴・修復歴あり車や水没車は選ばないのが無難です。
まとめ
ここまでヴォクシーのハイブリッド車とガソリン車を各項目で比較しました。
新車を希望する方で、「燃費が少しでも良い車を選びたい人」や「購入時の税金優遇措置を受けたい人」であればハイブリッド車、「車両価格の安さ重視で選びたい人」にはガソリン車が適した選択肢となるのではないでしょうか。
とはいえ、購入時の費用を安く抑えたいのであれば中古車を選ぶのも一つの方法です。希望する装備と予算の折り合いが悪いという方は、中古車も選択肢に入れてヴォクシーの購入を検討して見てはいかがでしょうか。