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中古車で買うなら?ランクルプラド(150系)のガソリンとディーゼルを比較

トヨタ ランドクルーザープラド 4代目

世界中で高い評価を受けているトヨタ ランドクルーザーシリーズのなかにあって、日本国内にちょうどいいサイズ感と価格で人気なのがランドクルーザープラドです。

2009年の発売で、間もなく新型にスイッチすることが確実視されているランドクルーザープラドの現行型(150系)には、ガソリンとディーゼルという2種類のエンジンが用意されています。

この2つを比較して中古車でのおすすめを考えてみました。

Chapter
ランドクルーザープラドの中古車のおすすめは?
国内では5ドアボディのみとなった150系プラド
エンジンはガソリンとディーゼルの2本立て
ディーゼルのみ設定される最上級グレード
おすすめはTX“Lパッケージ”
人気はディーゼル、リセールはガソリン

ランドクルーザープラドの中古車のおすすめは?

トヨタ ランドクルーザープラド 4代目 150系

国産SUVのなかでも高い悪路走行性という実力を備え、人気のモデルがトヨタランドクルーザーシリーズです。その優れた走行性能と高い耐久性と信頼性は、日本国内だけでなく世界中の国や地域で高く評価されています。

このランドクルーザーシリーズのなかで多くの販売台数を占めているのが、ポルトガル語で平原を意味するプラドというサブネームの付いたランドクルーザープラド

約14年という長い期間販売されている150系ランドクルーザープラドのガソリン車とディーゼル車の違いについて解説します。

国内では5ドアボディのみとなった150系プラド

トヨタ ランドクルーザープラド 4代目

2009年9月に国内登場した150系ランドクルーザープラドは、120系(先代)まで用意されていた3ドアショートボディを廃止して、全長4,825mm×全幅1,885mm×全高1,850mmというボディサイズの5ドアロングボディのみとなりました。

伝統のフルフレーム構造の改良とボディ剛性の向上と、220mmを確保した最低地上高により、オンロード・オフロードともに快適な乗り心地と走行性能を進化。いつでもどこへでも行ける安心感と快適性」を実現しています。

また乗車定員は、ディーゼル車のTZ-Gグレードを除く全グレードで5人乗りと7人乗りが選べるのが特徴です。

エンジンはガソリンとディーゼルの2本立て

トヨタ ランドクルーザープラド ディーゼル D-4D

デビュー時に150系ランドクルーザープラドに用意されたエンジンは、デビュー時2.7L直列4気筒ガソリンと4.0L V型6気筒ガソリンの2つでしたが、2015年6月の一部改良時に4.0L V6が廃止され、約7年振りに2.8L直4クリーンディーゼルターボが登場。同時に組み合わされるミッションも6速ATと多段化されました。

2023年6月現在、150系ランドクルーザープラドに搭載されているのは、最高出力150kW(204ps)/3,000-3,400rpm、最大トルク500Nm/1,600-2,800rpmを発生する2.8L直4ディーゼルターボエンジン+6速ATと、最高出力120kW(163ps)/5,200rpm、最大トルク246Nm/3,900rpmを発生する2.7L直列4気筒ガソリンエンジン+6速ATの2種類です。

駆動方式は、全車トルセンLSD付トランスファーを採用したフルタイム4WD。

センターデフにトルセンLSDを採用し、路面状況や走行状態に反応して、前後のトルク配分を最適にコントロールするシステムとなっています。

通常時のトルク配分はフロント40:リア60ですが、旋回加速時にはリアに駆動力を配分することで、優れたコーナリング性能を発揮。

また前後輪のいずれかがスリップした際にも瞬時に他の駆動輪へトルクを配分することにより、車両の安定性を素早く回復させるのが特徴です。

燃費性能は、WLTCモードで2.7Lガソリン車が8.3km/L、2.8Lディーゼルターボ車が11.2km/Lです。

安全装備は、車両の姿勢を制御するVSC&TRCをはじめ、合計7個のSRSエアバッグ、アクティブヘッドレスト(運転席・助手席)を標準装備。

2017年9月のマイナーチェンジでは、衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンス」を全車に標準装備し、一層の安全性の向上を図っています。

ディーゼルのみ設定される最上級グレード

トヨタ ランドクルーザープラド 2020

2023年6月現在のグレード構成は、すべてのグレードで5人乗りと7人乗りが選べる2.7Lガソリン車が、エントリーグレードの「TX」、装備を充実させた「TX“Lパッケージ”」、TX“Lパッケージ”をベースとした特別仕様車の「TX“Lパッケージ”Matt Black」の3つで、車両本体価格は367万6000円~445万8000円。

いっぽうの2.8Lディーゼルターボ車には、「TX」「TX“Lパッケージ”」「TX“Lパッケージ”Matt Black」にくわえ、19インチアルミホイールをはじめとした豪華装備が特徴の「TZ-G」が用意されます。

乗車定員は「TZ-G」が7人乗りのみ、その他は5人乗りと7人乗りを選ぶことが可能です。車両本体価格は433万~554万3000円です。

おすすめはTX“Lパッケージ”

トヨタ ランドクルーザープラド  TX“Lパッケージ Black Edition”

クレード間の違いでオーナーにとってもっとも気になるのは、シート素材と装備ではないでしょうか?

エントリーグレードの「TX」のシートは、表皮がファブリック(布地)で、リクライニングやスライドなどの操作は手動。

対する売れ筋グレードの「TX“Lパッケージ”」は、自動調整機能の付いた電動の本革シートとなっています。

またディーゼル車のみに設定された「TZ-G」は、本革シートに19インチアルミホイールが標準装備。電子制御エアサスペンションやKDISSと呼ばれるサスペンションシステムも標準装備されます。

人気はディーゼル、リセールはガソリン

トヨタ ランドクルーザープラド 4代目

市場では500Nm の最大トルクを1,600rpmという低回転から発生し、2トンを超える車両重量のランドクルーザープラドをスムーズに加速させつつ、優れた燃費性能を両立した2.8Lディーゼルのほうが人気は高く、買い!と思う人は多いのでしょうが、実際のところ本当に“買い”なのでしょうか?

2023年に初めて車検を迎える2020年式の「TX“Lパッケージ”」7人乗りのディーゼル車をガソリン車について、買取価格や中古車相場を比較してみましょう。

ちなみに2020年の新車販売価格は、2.8Lディーゼルターボ「TX“Lパッケージ”」7人乗りが496万8000円、2.7Lガソリン「TX“Lパッケージ”」7人乗りは429万8000円でした。

トヨタ ランドクルーザープラド 4代目 150系

まず買取価格ですが、車両本体価格の高い2.8Lディーゼルターボが367万円で、残価率は73.8%。いっぽうの2.7Lガソリンは335万円で、残価率77.9%とディーゼル車を上回っています。

2023年6月現在の中古車相場は、同じ2015年式以降の在庫車両で比較したところ、ガソリン車は約446台流通していて、価格帯は約275万~約638万円。ディーゼル車が約202台ほど流通していて、価格帯は約314万~約630万円となっています。

2023年の新車価格は、ガソリンエンジンのTX“Lパッケージ”7人乗りが433万7000円。ディーゼルエンジンのTX“Lパッケージ”7人乗りが499万7000円と約66万円の差。2020年式では67万円の価格差でした。

中古車になると新車時ほどの価格差はないものの、燃料代だけで数十万円の差を埋めるのは、かなりの距離を走行しなければなりません。

またリセールバリューもガソリン車のほうが高いことを考えると、いま150系ランドクルーザープラドを購入するのであれば、ガソリン車の本革シートを標準装備したTX“Lパッケージ”系がオススメと言えるでしょう。

※最新の中古車情報を掲載している都合上、中古車情報と記事内容が相違している場合があります。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として本格的に参画し、2006年に独立。現在は、日本でもっとも多くの広報車両を借り出して取材を行うフリーランスの編集者として活動中。中古車の流通、販売店に精通した「中古車相場師」と呼ばれるいっぽうで、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

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