ジープ ラングラーにかかる維持費はどれくらい?費用内訳、新車と中古車の違いを解説!
2018年11月から販売開始した現行型のジープ ラングラーは、長年に渡って継承してきたスタイリングや世界観を変えることなく、現代のSUVに求められる、走行性能、快適性、安全性、燃費を兼ね備えたことがPoint。
そんなジープ ラングラーを所有した際に、かかる維持費の内訳や、新車と中古車で維持費に違いはあるのか、また購入を考えている方におすすめのモデルの選び方などを解説していきます。
- Chapter
- ジープ ラングラーとはどんな車?
- 新車と中古車の維持費に違いはあるの?
- ジープ ラングラーにかかる維持費はこの6つ!
- ジープ ラングラーにかかる税金に軽減措置はある?
- 中古車のジープ ラングラーを選ぶなら2.0Lターボを搭載したアンリミテッドサハラがおすすめ
ジープ ラングラーとはどんな車?
ジープラングラーは、SUVブランドのジープのなかで、もっとも無骨でワイルドな外観をまとった本格クロスカントリーモデルです。
日本市場でも人気が高く、日本市場はグローバルで見ても上位に入る売り上げを記録しています。
2018年に販売が開始された現行型ラングラー(JL型)は、ジープ社のモデルに共通するセブンスロットグリル、台形のフェンダーアーチにくわえ、外ヒンジのボンネット、垂直に立ち上がるフロントウインドウシールド、丸形ヘッドライトなど、ルーツの民生用ジープ「CJ-5」のデザインをモチーフとしています。
特にヘッドライトがセブンスロットグリルにまで食い込んだデザインは、かつてのCJ-5を彷彿させます。
とはいえヘッドライトおよびフォグライト、テールランプ、デイタイムランニングライトすべてをLED化。
ボディパネルは、ドアパネルやフェンダー、ウインドシールドフレーム、スイングゲートに高強度の軽量アルミニウム素材を使用するとともに、スイングゲートの骨格部分や内側パネルにマグネシウムを用いることで、車両重量の大幅な軽量化を実現しました。
またフロントのウインドシールドの傾斜角を5.8度寝かせるとともに、アコースティックウインドシールドを採用することで、空気抵抗や走行ノイズを大幅に低減しています。
インテリアは、エクステリアと同様に、「CJシリーズ」を彷彿させるデザインで、水平基調のダッシュボードを採用。スマートフォンとの連携を強化した最新世代のインフォテイメントシステム「Uconnect」を全車に搭載しました。
こまかなところでは、ドアに一定の位置でホールドするストッパーを採用したこともトピック。それまでのラングラー(JK型まで)は、ストッパーがなく狭い駐車場では、乗降の際にドアを押さえておく必要がありました。
3分割で取り外しができるルーフのフリーダムトップも健在で、軽量化とともに取付けメカニズムを見直し。さらにウェザーストリップを二重構造化し、ピラーに水抜きのドレーンパイプを組み込むなど、雨漏れ防止対策を強化しています。
パワートレインは、新開発の2.0L 直噴ターボと、改良を加えた3.6L V型6気筒ペンタスターエンジンの2種類。燃費性能向上のため、アイドリングストップ機構を両エンジンに採用。組み合わされるトランスミッションは全車8速ATとなっています。
駆動方式は4WDのみで、従来のパートタイム4×4に、フルタイムオンデマンド4×4システムを全車に採用しました。
この4WDシステムは、路面や天候状況に応じて駆動力を自動的に前後配分する「4H AUTO」モードのほかに、センターデフのロックが可能な「4H」または「4L」のパートタイムモードを用意することで、あらゆる路面で快適かつ安全性の高い走行性能を手に入れました。
最小回転半径は従来の7.1mから6.2mへと大幅に小さくなったこともトピック。ちなみに2ドアモデルも6mから5.3mへとより取り回ししやすくなりました。
デビュー時のグレード構成は2ドアのスポーツ、4ドアのアンリミテッドスポーツ、アンリミテッドサハラローンチエディションの3グレードでした。
2019年3月に、2.0Lターボエンジンを搭載したアンリミテッド サハラ 2.0Lを追加。翌4月にはラングラー最強のオフロード性能を誇るアンリミテッド ルビコンが登場。
アンリミテッド ルビコンは、ローレンジの変速比を通常の2.717から4.000にまで低レンジ化し、最終減速比も3.454から4.100へと変更した「ロックトラックフルタイム4×4システム」を装備。岩場や凹凸のある急勾配路など、極低速で地を踏みしめるように進む場面で威力を発揮するシステムは、道なき道を走破する冒険にぴったりの装備です。
さらに2022年12月には、プラグインハイブリッドのラングラー アンリミテッド ルビコン 4xeも登場しました。
新車と中古車の維持費に違いはあるの?
ジープ ラングラーを購入する際、初期費用をできるだけ抑えたいという場合は、新車ではなく中古車の購入を検討することもあるでしょう。
その際、購入後にかかる維持費にどれぐらい差が出るのか?は気になるところでしすよね。
とはいえラングラーの場合、購入するのが新車でも中古車でも基本的にかかる維持費は変わりません。
ただし、2018年以降の現行型には2.0Lモデルがあるので、2.0Lモデルを選べば自動車材(種別割)を安く抑えることができます。またプラグインハイブリッドの4xeでは、新車購入時に国や地方自治体からの補助金にくわえ、いくつかの税制優遇措置も受けることができます。
その他は、グレードごとの燃費性能、任意保険料、駐車場代などがで、それらは保険の等級や住んでいる地域によって変わります。
ただし、新車登録から13年以上が経過した中古車を選ぶ場合には、税金とメンテナンス代に影響があるかもしれません。
新車登録から13年以上が経過すると、自動車税(種別割)が約15%増税。車両の重さと登録からの経過年数で税額が決まる自動車重量税も、登録から13年経過後に約40%増税。18年経過後はさらに約10%の増税となりますので、かなりの税負担を感じると思います。
13年以上前の車両となると6代目の初期型や5代目より旧いモデルが該当します。中古車を選ぶ際には気をつけたいポイントです。
また自動車には経年で劣化するパーツも多くあるので、中古車の場合は修理代やメンテナンス費用が余分にかかる可能性があります。
ジープ ラングラーにかかる維持費はこの6つ!
ここからはジープ ラングラーにかかる維持費について、その内訳とそれぞれにかかる具体的な費用を紹介していきます。
新車 中古車に関わらず、ジープ ラングラーの購入を検討している方は、今後どのくらいの維持費がかかるのかの参考にご覧ください。
1:税金
2023年2月現在、ラングラーにかかる税金は自動車税(種別割)、環境性能割、自動車重量税そして消費税です。これらの税金には、車の性能に応じて軽減措置が用意されているものもあります(具体的な内容については後ほど紹介します)。
■自動車税(種別割)
自動車税(種別割)は車の排気量に応じてかけられる税金です。ジープ ラングラーの現行型は2.0Lが3万6000円、3.6Lが6万6500円となっています。排気量が大きくなると税金もかなり高額になります。
また新車登録から13年以上が経過した車に対しては、自動車税(種別割)が約15%増税となります。
ちなみに、この税金は4月1日時点の自動車の所有者に支払いが義務づけられており、各市町村から毎年納税通知書が届きます。 納付期限は5月末日。公共料金と同じように、銀行や郵便局などの金融機関、コンビニなどで支払うことができるので、忘れずに納付しましょう。
■自動車重量税
自動車重量税は、その名の通り車の重量に応じて課税される税金です。新車登録時に3年ぶんの税金をまとめて支払うほか、2年ごとの車検時(新車登録後初めての車検時は3年後)にも2年ぶんをまとめて払います。
現行型ラングラーの車両重量は、ルビコンが2.0t超の2,050kgとなっている以外は、2.0t以下に収まっていますから、重量税は新車登録時に4万9200円、その後の車検時には3万2800円。ルビコンは、新車登録時が6万1500円、その後の車検時には4万1000円を収めます。
■環境性能割
廃止された自動車取得税に代わり、2019年10月1日より、「環境性能割」という新たな税金が課されるようになりました。 環境性能割は、ざっくり言うと自動車を取得した金額にかかる税金で、燃費性能等に応じて税率が変わります。。
ラングラーの場合は、もっとも高い3%。プラグインハイブリッドの4xeは非課税です。
■消費税
日本国内で車だけでなく、モノやサービスを購入すると課税されるのが消費税です。2023年2月現在の税率は10%で、車の場合車両本体価格に消費税が含まれて提示されています。
2:車検代
車検は、新車登録から3年後、それ以降は2年に1度受ける義務がある定期点検です。これを受けないと公道を走ることはできず、また法律で厳しく罰せられます。
車検を受ける際は、おもに法定費用と車検基本料が車検代として必要となります。
■法定費用
法定費用は、先述した自動車重量税に加えて自賠責保険料、印紙代(検査手数料)を合わせた費用です。これらは国や自治体に納めるもので、どの業者で車検を受けても同じ費用がかかります。
自賠責保険は、車を所有し運転する全ての人に加入が義務付けられている保険で、かかる費用はどの保険会社で契約しても同じです。
印紙代は基本的に1,100円が必要となります。ただし、認定工場で車検を受けた場合は証紙代も必要となるため、そのぶん100~700円が上乗せとなる場合があります。
■車検基本料
車検基本料は、点検費用、整備費用、代行手数料など合わせた費用です。これは車検業者に対して支払うもので、業者ごとに価格設定が異なるため、維持費を安く抑えたいなら見積もりをとって比較した上で業者を選ぶのがおすすめです。
傾向としてはディーラーがやや高めで、ガソリンスタンドや車検専門店、カー用品店などであれば比較的安く車検を受けられる場合が多いようです。
3:ガソリン代
最近はガソリン価格がかなり高騰しているので、ガソリン代はできるだけ安く抑えたい維持費のひとつです。
そこで注目したいのは燃費性能。現行型ラングラーは搭載されているパワートレインによって燃費性能が変わります。
WLTCモード燃費は、2.0Lが10.0km/L、同じ2.0Lのルビコンは9.2km/L、3.6Lが9.0km/L、ルビコンは8km/Lとなってます。
4:自動車保険料
自動車保険には、全運転者に加入が義務づけられている「自賠責保険」と、任意で好みの補償を選び加入する「任意保険」の2種類があります。
■自賠責保険
車検の項目でも先述した通り、自賠責保険は車を運転する全ての人に加入が義務付けられている保険です。1か月単位で契約期間を選ぶことができ、かかる保険料もそれに伴って変わりますが、車検時に更新手続きを行うため新車購入時には37か月契約を選択する方がほとんどです。
軽自動車にかかる自賠責保険料は、37か月契約の場合2万7770円となります。
■任意保険
自賠責保険で補償されるのは対人補償のみで、相手や自分の車、建物などに対しては保険金が1円も支払われません。また、補償される金額も最高で4,000万円までで、事故の内容によっては賠償金額がそれ以上かかる場合もあり、自賠責保険だけでは十分な補償とは決して言えません。
そこで、各保険会社が任意で加入できるさまざまな自動車保険(任意保険)を用意しています。
任意保険にかかる費用は、補償内容や運転者の条件・年齢・人数、車種などによって変動します。そのため、同じ保険であっても運転する人や家族構成によって保険料が異なります。
できるだけかかる費用を抑えたいなら、各保険商品の内容や保険料を比較したうえで、自身の車の使いかたにマッチしたものを選ぶようにしましょう。
5:メンテナンス代
車に長く乗るためには、定期的なメンテナンスが必要です。
車が好きな方であれば自分でできるメンテナンスもありますが、自分で行うのは難しい部位もあるし、メンテナンスする場所がない、という人も多いでしょう。そのため、基本的には専門店に頼むのが安心ですしおすすめです。
定期的に行う必要があるのは、エンジンオイル交換、タイヤ交換、バッテリー交換など。身近なところではガソリンスタンドでも頼むことができますが、店ごとに価格設定は大きく異なるため、必ず複数のお店を比較して検討しましょう。
もちろん、自分で部品を調達して交換すればより安くすませることができます。車の取扱説明書に手順が記されていますので、家族と一緒にチャレンジしてみるのも良いですね。自身の知識や力量に応じて、お店とセルフメンテナンスを使い分けてみてください。
輸入車はブレーキディスクなども消耗品と考えるため、メンテナンス代が国産車より掛かることは覚えておくと良いでしょう。
また、車検の際にも合わせて不具合のある箇所を点検してもらえるので、合わせて修理を依頼することも可能です。
6:駐車場代
持ち家の場合はあまり必要ありませんが、賃貸物件に住んでいる方や駐車場がない都市部などでは、駐車場代もかかってきます。
価格設定はお住まいの地域ごとに大きく異なるため、周辺の駐車場の料金を確認した上で維持費の計算をしてみましょう。
ジープ ラングラーにかかる税金に軽減措置はある?
2023年2月現在、車に関する税金に対してはいくつかの軽減措置が用意されています。
ここからは、ラングラーで適用されている減税措置の対象となるグレードはどれかを詳しく紹介していきます。
■グリーン化特例について
グリーン化特例とは、環境負荷の少ない自動車の開発や普及を進めるために、燃費性能および排出ガス量が優良な自動車に対して自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)の税率を軽減する仕組みです。
■環境性能割について
環境性能割は、新車・中古車に関係なく車を購入した際にかかり、車の燃費性能に応じた税率が課せられる税金です。かつての自動車取得税に代わって新たに導入されました。
令和元年10月1日~令和3年12月31日までの間に取得した自家用乗用車については、自動車税環境性能割の税率をそれぞれ1%軽減する措置が取られています
■エコカー減税について
エコカー減税は、排出ガス性能や燃費性能に優れた自動車に対して、それらの性能に応じて自動車重量税を免税・軽減する仕組みです。
現行型ラングラーは、4xeが該当しており、エコカー減税は100%、環境性能割は非課税、グリーン化特例は翌年度の自動車税が75%減税になります。
中古車のジープ ラングラーを選ぶなら2.0Lターボを搭載したアンリミテッドサハラがおすすめ
ここまでジープ ラングラーにかかる維持費について、項目ごとに紹介してきました。
税金やほとんどの項目でかかる金額は、新車・中古車どちらを購入しても、搭載しているエンジンによって大きく変わってきます。
できるだけランニングコストを抑えたいのであれば、一番に注目すべきなのは排気量です。
現行型の2.0Lターボエンジン搭載モデルなら、自動車税も抑えることができることにくわえて、燃費も3.6Lより優れています。
3.6L V6特有のトルク感にこだわらないのであれば、2.0Lターボエンジンモデルを探すことが得策です。