アルト(スズキ) モデルチェンジ情報
ワゴンRと並んで、スズキの看板車種であるスズキ・アルト。
初代の登場は約40年前で現在も人気車種となっているロングセラーであり、スズキにとってはカリスマ経営者である鈴木修氏が社長就任直後に陣頭指揮をとって開発したという象徴的なクルマです。
- Chapter
- 概要
- モデルチェンジの歴史・略年表
- 初代 SS30V/40V型(1979年〜1984年)解説
- 2代目 CA71V/72V / CC71V/72V型(1984年〜1988年)解説
- 3代目 CL11V/21V/22V/CM11V/21V/22V/CN11S/21S/CR22S/CP11S/21S/CS22S型(1988年〜1994年)解説
- 4代目 HA11S/21S/HB11S/21S/HC11V/HD11V型(1994年 - 1998年)解説
- 5代目 HA12S/22S/23S型(1998年 - 2004年)解説
- 6代目 HA24S/24V型(2004年 - 2009年)解説
- 7代目 HA25S/25V/35S型(2009年〜2014年)解説
- 8代目 HA36S/36V型(2014年〜)
- 競合車との比較
- 今後のフルモデルチェンジ予定
- まとめ
概要

スズキ・アルトの誕生のきっかけはとてもユニークで、現在は廃止された当時の物品税のしくみをうまく利用したものでした。
初代登場当時、軽の乗用車には15%を超える物品税が課せられていました。
ところが、ボンネットバンを含む軽の商用車は物品税が非課税となっており、スズキはこの税制に目をつけて、物品税のかからない、乗用車としても利用できる前席が広いボンネットバンを開発しました。これがスズキアルト登場の背景です。
現在は8代目となりましたが、現在もバンタイプのボディタイプが販売されています。
価格は発売開始当時としては非常に低価格で、それに加えて税負担もないということから爆発的なヒットとなりました。
その後も税制や軽自動車の規格の変更、変化する顧客のニーズといったものに巧みに対応しつつ、アルトは軽自動車では人気車種の一角として存在感を放つクルマとなっています。
モデルチェンジの歴史・略年表
1979年 | 初代発売 |
---|---|
1982年 | マイナーチェンジ |
1984年 | フルモデルチェンジ 2代目発売 |
1986年 | マイナーチェンジ |
1988年 | フルモデルチェンジ 3代目発売 |
1990年 | マイナーチェンジ |
1991年 | マイナーチェンジ |
1994年 | フルモデルチェンジ 4代目発売 |
1997年 | マイナーチェンジ |
1998年 | フルモデルチェンジ 5代目発売 |
2000年 | マイナーチェンジ |
2004年 | フルモデルチェンジ 6代目発売 |
2006年 | マイナーチェンジ |
2009年 | フルモデルチェンジ 7代目発売 |
2014年 | フルモデルチェンジ 8代目発売 |
初代 SS30V/40V型(1979年〜1984年)解説

発売当時、軽自動車の新車価格は60万円程度が一般的でした。
初代アルトは徹底的に製造原価を見直すことで、47万円という当時としては破格の値段で売り出し、さらに物品税が非課税というメリットもあって人気のクルマとなりました。
外観
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
3,195mm | 1,395mm | 1,335〜1,350mm |
インテリア/装備
低価格を実現するために、全体に装備は極めて簡素でした。
一体成形された単純な造形の樹脂製ダッシュボードやインパネ、廉価ながら必要な機能を満たせるゴム製フロアマット、ベニヤ板を背板に使った後部座席、廉価なグレー塗装のスチール製バンパー、電気モーターを全く使用しない手押しポンプ式ウィンドウウォッシャーなどが特徴でした。
ドアの内張りを省略できる部分は鉄板塗装処理、ドア開閉用の鍵穴は運転席側のみで、助手席側鍵穴は省略していました。
当初は単一グレードで、装備によるグレードの差別化はなく、標準装備はヒーターだけでした。
走行性能
水冷直列3気筒エンジンを搭載していました。
マイナーチェンジ(前/後の変化について)
1982年にマイナーチェンジが行われ、規格形角形ヘッドランプとなりました。
また、上級グレードとなるLタイプ・Gタイプが追加設定されました。
特別仕様車
・マリアンヌ(1984年)
エアコン付の特別仕様車です。
各グレードについて
・L
上級グレードです。
・G
最上級グレードです。
メーカーオプションでデジタル式スピードメーターの装着設定ができました。