今が買い時?ホンダ・ヴェゼルの初代(1代目)モデルの特長やポイントを解説!
ホンダ・ヴェゼルは、2013年に販売が開始されたクロスオーバーSUV。SUVらしい力強さを備えつつ、クーペのような艶やかなボディラインで、先進的・クールな印象も与えてくれる一台です。
そんなヴェゼルは2021年4月にフルモデルチェンジし、2代目が登場しました。ただ、昨今の半導体不足の影響で納車まで半年以上かかるとも言われており、すぐに購入したい場合は先代の1代目モデルを選択するというのもおすすめです。
本記事では、初代(1代目)モデルの特長や2代目との違い、中古車でおすすめのグレードなどについて紹介していきます。
初代(1代目)モデルの特長を紹介!

初代ヴェゼルは2013年12月に発売。ホンダの「グローバルオペレーション改革」戦略の一翼を担う車でもあり、海外市場での展開も視野に入れて開発された背景があります。なお、主要な海外市場では「HR-V」の名でも販売されています。
まずは、初代ヴェゼルの特長についてポイント別に詳しく紹介していきます。
SUV×クーペの独創的なエクステリア

ヴェゼルは同社のコンパクトカーであるフィットをベースとしており、2013年発売当初のボディサイズは4,295mm×1,770mm×1,605mmと、SUVの中では比較的コンパクトな部類となります。
アッパーボディは流麗なシルエットを意識してクーペ感を表現し、ロアボディは大きく張り出したバンパーと立体的な造形の足まわりによって、力強さのあるSUVらしさも備えました。
上下2つの異なるボディを組み合わせ、コンパクトサイズながら強い存在感のある、他にはない唯一無二の形となっています。
また、「リアアウタードアハンドル」もヴェゼルならでは。ドアハンドルをウインドウと一体化させ、まるで2ドアクーペのような印象でスポーティなイメージを高めています。
車体からは想像できないほどのゆとり空間

コンパクトサイズながら十分な広さを備える室内空間もヴェゼルの特長です。
前席は、運転席と助手席の間にワイドなコンソールで仕切ることで、プライベートな空間を確保。また後席は、「クーペのような見た目とコンパクトサイズのボディからは想像できない」と称するほどのゆとりを持ったリアシートに仕上がっています。
広い室内空間を実現できた理由は、Hondaの特許技術「センタータンクレイアウト」を採用しているため。通常は後席下にある燃料タンクを前席下に移動させることで、空間効率を飛躍的に向上させています。
これにより、ベース車となったフィットの特長でもある後席の広々としたフットスペースやチップアップ機構なども備えるなど、機能の充実化に繋がっています。
もちろんシートの座り心地や上質感にもこだわっており、上級セダンでも使われる防音材を使用することで静粛性を高めています。シート素材もファブリック素材や本革、両方を組み合わせたコンビシートなどを用意。好みや座り心地に応じてお好きなものを選べます。
日常からレジャーまで使える、大容量の収納

Hondaの特許技術「センタータンクレイアウト」の採用は、荷室の広さにも貢献。後席を倒さない状態でも荷室容量は393Lと、9.5インチのゴルフバッグを3つ収納できるほどの広さを備えています。
しかも開口部の地上高は65cmと、同クラスでトップレベル(発売当時)の低床設計となっているため、大きなものや重い荷物も楽に載せることができます。

さらに、ヴェゼルは豊富なシートアレンジも可能で、荷物の大きさや高さによって自在に室内空間を変形させることも可能。リアシートを両方座席下に収納すればフラットな荷室空間がさらに広がり、140cm×76cmのマウンテンバイクを2台載せられるほどの広さが生まれます。
また後席をチップアップすれば、観葉植物のような背の高いものでも積み込むことができます。
走行性能・燃費性能

基本的な走行性能として、都市での扱いやすさも兼ね備えるために「運転しやすいジャストサイズ」にもこだわった設計となっています。
最小回転半径は5.3m。街中の狭い道や交差点、駐車場でも取り回しがしやすいものとなっています。また、車高も高く見晴らしの良いアイポイントとなったことで、街中での安全な走行にも適した性能を備えています。
また初代ヴェゼルでは、発売当初からガソリンモデルとハイブリッドモデルが用意されています。JC08モード燃費はハイブリッド(FF)で最大27.0km/L、ガソリン(FF)で20.6km/Lと、SUVの中でもかなりの低燃費となっていました。
初代ヴェゼルの安全性能は十分?

安全装備については、2013年の発売当初には、約30km/h以下での前方車両との衝突回避・軽減を自動ブレーキによって支援する「シティブレーキアクティブシステム」が用意されました。
これに加え、前席用 i -サイドエアバッグ システム〈容量変化タイプ〉やサイドカーテンエアバッグシステム〈前席/ 後席対応〉と合わせた「あんしんパッケージ」として、タイプ別に設定されています。
2016年の一部改良後のモデルでは先進安全装備の「Honda SENSING」が設定され、安全性がより高められました。
2018年のマイナーチェンジ後には全車標準装備となっており、衝突軽減ブレーキ〈CMBS〉・誤発進抑制機能・歩行者事故低減ステアリング、・路外逸脱抑制機能・ACC〈アダプティブ・クルーズ・コントロール〉・LKAS〈車線維持支援システム〉・先行車発進お知らせ機能・標識認識機能が搭載されています。
2代目ヴェゼルは何が変わった?

2021年にフルモデルチェンジされた2代目ヴェゼルは、初代と比べてどのような点が変わったのでしょうか?
まずエクステリアデザインですが、特にフロントグリル周りが大きく刷新され、より都会的でスタイリッシュな雰囲気となりました。ボディカラーのラインアップも豊富となり、「e:HEV PLaY」にはツートーンカラーも用意されています。
元々広く取られていた後席のフットスペースは、初代に比べてさらに35mm広くなりました。また、そよ風アウトレットやパノラマルーフといった快適装備も多数用意されており、よりドライブを快適に過ごせる一台となっています。
「Honda SENSING」は機能が向上し、3つの検知方法によって安全運転をサポートしてくれるものとなりました。こちらも全車に標準装備となっているため、グレードによって安全性の違いを気にする必要がないのは嬉しいポイントです。
なお、ハイブリッドモデルが「e:HEV」となった点も大きな違い。WLTCモード燃費は最大25.0km/Lと、燃費性能も向上しています。
中古車で狙いやすい初代は、手が出しやすくおすすめ

ヴェゼルは、初代・2代目ともに「SUVながらクーペライクな流麗なデザイン」や「コンパクトながら広い室内空間・荷室」が特長のモデルとなっています。
エクステリアデザインや採用するハイブリッドシステム、安全機能の内容の違いなどはありますが、基本的な性能は初代後期モデルも十分な機能を備えており、中古車で狙うにはおすすめの車です。
特に、今は2代目ヴェゼルの納車予定がかなり遅れているため、購入してから実際に乗れるようになるまで時間がかかってしまうこともあり、すぐに乗りたい方は中古車を探すてみましょう。
また、価格帯は決して高級というわけではないものの、20代など若い世代の方は予算的にも価格がこなれる中古車を選択肢とするのが現実的。2代目モデルが普及するようになると、初代モデルは今後多くの車両が中古車市場に出回ることが考えられるため、中古車価格はさらに下がる傾向となります。
安全性能が充実した車を選びたいのであれば、マイナーチェンジ後の2018年式(2月)以降の車両から探すのがおすすめです。できるだけ価格を抑えつつ、機能も充実したバランスの良い車をお探しであれば、2016年2月の一部改良後の車両を条件に探してみてください。