中古でホンダ ヴェゼル(初代/RU系)を買うならこのモデル(年式)がオススメ!
ホンダ ヴェゼルは、2013年12月に発売されたホンダのコンパクトクラスのクロスオーバーSUVです。
2021年に2代目の新型ヴェゼルが発売され、初代の中古車価格がこなれてきた印象です。
その初代ヴェゼルは、デビュー翌年からSUVの新車販売台数ランキングで上位を維持してきたこともあり、中古車市場でもタマ数が多く、グレードやエンジンなども幅広く揃っていることがポイントです。
なかでもおすすめは、2016年2月以降に生産された後期型。先進安全装備などにより、安全性能がアップしています。
絶妙なボディサイズにより広い後席と荷室を備える
初代ホンダ ヴェゼル(RU系)は、コンパクトカーのフィットをベースにしたコンパクトSUVと表現されることが多くなっています。
確かに、ホンダ自慢のセンタータンクレイアウトを使った広い後席のフットスペース、後席のチップアップ機構(座面を跳ね上げて固定できる)など共通点はいくつもあります。
また、トランスミッションのDCT(デュアルクラッチ)でフィットと同様にサービスキャンペーンやリコールを連発したという、マイナス面の共通点もあります。
一方で、全長4295×全幅1770×1605mm、車内の広さを左右する一因であるホイールベース2610mmというサイズは、3代目フィットの全長3995×全幅1695×全高1525mm、ホイールベース2530mmと比べると、初代ヴェゼルがひと回り大きくなっています。
つまり、5ナンバーサイズのフィットに対してヴェゼルは3ナンバー化されています。
また、欧州のセグメントで言うと、ヴェゼルはBセグメントとCセグメントSUVの中間的サイズになっています。
ちなみにBセグメントSUVという市場を切り拓いた1台である日産の初代ジュークは、全長4135×全幅1765×全高1570mm、ホイールベースは2530mm。
日本でも売れているマツダ CX-3は、全長4275×全幅1765×全高1550mm、ホイールベースは2570mmという数値。
日産ジュークよりも全長で160mm長く、マツダCX-3よりも全高で55mm高い初代ヴェゼルは、大きめのボディサイズ、ホンダ自慢の低床設計が可能なセンタータンクレイアウトを活かした広い室内と荷室が最大の強みといえます。
ボディサイズの拡大は、エクステリアデザインの面でも有利で、抑揚の効いた、ダイナミックな造形にしやすくなります。
また、ヴェゼルよりも後発ですが、Cセグメント級のSUV代表としてトヨタC-HRをピックアップしてみると、全長4390×全幅1795×全高1550mm、ホイールベースは2640mm。ヴェゼルの方がC-HRよりも95mm短く、25mm幅が狭くなっています。
それでも初代ヴェゼルとC-HRの後席に収まってみると、遜色のない広さ、あるいはヴェゼルのほうが広く感じるという方もいるかもしれません。
また、初代ヴェゼルはセンタータンクレイアウトを活かした低くて広い荷室も美点です。
初代ヴェゼルの通常時の荷室容量は393L。初代日産ジュークは251L、CX-3は350L(床下収納込み)、ボディサイズの大きなC-HRは318Lですので、ヴェゼルの大容量が際立っています。
しかも低床設計で開口部が低く、荷物の出し入れが容易なのも魅力。
さらに後席座面のチップアップ機構も備え、ウインタースポーツやマリンスポーツなどでの靴(シューズの履き替え)、子どもなら着替えも可能。観葉植物やベビーカーなどの高さのある荷物も積載できます。
初代ヴェゼルのパワートレーンは、1.5Lガソリン(CVT)仕様と、「1.5L i-VTEC+i-DCD」のハイブリッド(DCT)という構成でデビュー。
既述のようにDCT(デュアルクラッチトランスミッション)は、リコール、サービスキャンペーンが頻発したので、対象車を購入する際はリコール、サービスキャンペーン対策済みであることを念のため確認しておきたいものです。
初代ヴェゼルの走りは、とくに初期型はパワートレーンを問わず乗り心地が硬めで、後席がやや跳ねるような乗り味になっています。
いっぽう装備面では、このクラスではいち早く電動パーキングブレーキを採用しているほか、低速域衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制機能などを「あんしんパッケージ」として設定していました。
2016年2月の一部改良で、先進安全装備の「ホンダ・センシング」を設定
2016年2月の一部改良で「Honda SENSING(ホンダ センシング)」が設定されましたので、安全面を考えると、同改良後モデルをマストとしたいところ。この改良では、スポーティグレードで人気の「RS」も設定されています。
また、乗り心地の向上に寄与するヤマハ製のパフォーマンスダンパーが「HYBRID Z」に搭載されたほか、4WDのリヤサスペンションにも”振幅感応型ダンパー”が標準化されたことで、乗り心地の改善が図られています。
さらに予算が許せば、2018年2月に受けたマイナーチェンジ後モデルを狙う手も大いにあります。
エクステリアの刷新をはじめ、ハイブリッド仕様の走りが洗練され、静粛性の向上も図られています。
2019年1月には、最上級グレードの「TOURING Honda SENSING」が加わっています。
1.5L直噴ターボが搭載され、ボディ剛性の向上、専用セッティングが施されたヤマハ製のパフォーマンスダンパーを採用したスポーティモデルであり、その名のとおり、長距離でも疲れにくいロングツアラーというキャラも与えられています。
ホンダ ヴェゼルは2021年4月に2代目がデビューしました。当初は、コロナ感染症の影響や世界的な半導体不足もあってデリバリーが大幅に遅れていましたが、ここにきてようやく落ち着いてきた印象。
初代ヴェゼルは最終モデルが間もなく3年目を迎えることもあって、買い替え需要などにより中古車市場のタマ数も多く、ガソリン車からハイブリッド、ほぼ未使用車からオドメーターの数字が10万km以上という距離を重ねたモデルまで、じつに幅広く揃っています。
その数多くのなかから選ぶなら、2016年2月の一部改良以降のホンダセンシング搭載モデルを基準にすると良いでしょう。