ハイブリッドSUVのおすすめ車種8選|メリットやタイプもあわせてご紹介

世界的な環境問題にくわえて、ここのところのガソリン代の高騰の影響もあって、愛車を燃費の良いハイブリッド車にしたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
レジャーにスポーツにと車を頻繁に利用するほど、その思いは強くなりますよね。
この記事では、各メーカーから販売されているハイブリッドタイプのSUVについて紹介します。
- Chapter
- ハイブリッドSUVってなに?
- 従来のSUVにはない、ハイブリッドSUVのメリット3点
- ハイブリッドSUVのサイズの違い
- ハイブリッドSUVのおすすめ車種7選
- 三菱 アウトランダー PHEV
- おすすめを参考に自分好みのハイブリッドSUVを見つけよう
ハイブリッドSUVってなに?

SUVとは「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)」の略なのですが、特に明確な基準が設けてられているわけではありません。
SUV車の形状はセダンと比較すると、"車高が高いこと""荷室(ラゲッジスペース)が乗員スペースと一体化していること"が挙げられます。
このような形状をしているSUVですから、街中を移動手段として使用するだけでなく、多くの荷物を必要とするアウトドアなどのレジャーにも適した車と言えるでしょう。
しかし、堅牢で大きなボディ、さらにおおくが4WDの駆動方式を使うことなどから、燃費性能に関しては目をつぶる傾向にありました。
そんなSUVにも、ハイブリッドモデルを用意する車種が増えています。ハイブリッドSUVはガソリン車に比べて燃費も良いので、一定の人気を集めています。
従来のSUVにはない、ハイブリッドSUVのメリット3点

SUVは車高が高くスタイリッシュなことから、近年世界的に人気の高いカテゴリーですが、そのスタイルとパッケージのため燃費はあまり良いとは言えません。そのため、購入をためらっている方も少なくありません。
しかしハイブリッド化することで、従来のSUVにはなかったメリットがうまれました。
その第一はなんと言っても「燃費が良くなっている」こと。さらに「CO2の排出量が少ない」く、さらに4WDモデルでは各メーカーが「独自のシステムで走行性能と燃費を両立している」ことの3つです。
1:燃費性能が良くなっている
もともとSUVは、燃費性能が優れているとは言い難い車です。
そのSUVにガソリンと電気を併用できるハイブリッドを組み合わせたものですから、燃費性能が上がるのは言うまでもありません。
燃費が悪くてもSUVが好きで乗っていた方にとっては、ハイブリッドモデルの登場はまさに「渡りに船」といったところではないでしょうか。
結果、ガソリンの使用量を抑えられます。頻繁に車を使用する方であれば、燃料代を節約できるのはもちろん、年間の維持費もぐっと抑えることができます。
2:CO2の排出量を減らせる
ガソリンを使って走る時に出る排出ガスには、温暖化を加速させてしまうCO2が含まれています。CO2の削減は、世界的規模で削減目標を掲げ進めているのは、皆さんご存知の通りです。
ハイブリッド搭載のSUVであれば、CO2の排出量を減らすことができるので、地球に優しい車と言えるでしょう。
3:4WDは独自のシステムで走行性能と燃費を両立
ハイブリッドSUVの4WDシステムは、メーカーによってアプローチが異なります。
トヨタはリアに小型のモーターを配置したE-Four、日産の新型エクストレイルは最高出力100kWのモーターとリチウムイオンバッテリーを搭載したe-4ORCE、三菱はリアに高出力モーターを配置して、そこに独自の制御を組み合わせたS-AWCを採用。
いずれも雪道や滑りやすい路面、高速道路など、あらゆる状況で安定した走りと低燃費を実現しています。
ハイブリッドSUVのサイズの違い

ひと口にハイブリッドSUVと言っても、大きく分けると軽SUV、ミドルサイズSUV、コンパクトサイズSUVの3つにわけることができます。
ここからは、それぞれのサイズのSUVの特徴についてご紹介します。
1:軽SUVについて
軽SUVは軽自動車規格のSUVのことで、小回りが利くので街乗りしやすく、また維持費を抑えられるというメリットがあります。
軽SUVのハイブリッドは、エンジンの動力をモーターがアシストするマイルドハイブリッドで、発進時や加速時にバッテリーに備えた電力を使用することで、燃料消費を抑えます。
2:ミドルサイズSUVについて
ミドルサイズSUVは、トヨタ ハリアーやRAV4、ホンダならCR-V、マツダ CX-5、スバル フォレスターといった全長4.5m〜5mのモデルが該当します。
欧州ではDセグメントに分類され、ボルボ CX60やBMW X3などがライバルです。
ミドルサイズであれば、室内空間も充分ですし、長距離運転をしても疲れにくい性能を実現しています。
3:コンパクトSUVについて
コンパクトSUVとは、その名の通りコンパクトカーにあたるサイズのSUVです。トヨタ C-HRやヤリスクロス、ホンダ ヴェゼル、レクサス UXがこのタイプにあたります。
欧州では、Bセグメントに属しており、プジョー 2008やルノー キャプチャーがライバルになります。
日本の狭い道路でも小回りが利くこのタイプは、街中でも遠出でも使い勝手が良いので、人気のあるサイズです。
ハイブリッドSUVのおすすめ車種7選
ハイブリッドSUVの3つのサイズの違いについておわかりいただけたところで、ここからはおすすめのハイブリッドSUVを7車種紹介します。
「4WDタイプ」「高燃費タイプ」「高級車タイプ」に分けて解説しますので、自分の好みを確認してみてください。
”4WD”でおすすめのハイブリッドSUV3選
4WDタイプでおすすめのハイブリッドSUVは、ミドルサイズの日産 エクストレイルとトヨタ RAV4、三菱 アウトランダーPHEVです。
SUVらしい見た目としっかりとしたサイズ感で、荷物も多く積み込めます。
また路面状況が悪化しても、4WDの高い走行性能があれば、安心してドライブができますので、天候をさほど気にすることがありません。
日産 エクストレイル(T32型)

日産 エクストレイル(T32型)のハイブリッドモデルは2015年から登場しました。
ラゲッジスペース床下にバッテリーを配置して、ラゲッジスペースの広さをほとんど損なわずハイブリッド化している点が注目ポイントです。
20Xi(2列シートタイプ)グレードのハイブリッドとガソリンの燃費を比較してみると、WLTCモードでの燃費は以下の通り。
高速道路同一車線自動運転技術の「プロパイロット」が搭載されるのは2017年以降です。
20Xi ガソリン車(2WD:2列シート) | 20Xi HYBRID(2WD) | |
---|---|---|
WLTCモード(総合) | 13.2 km/L | 15.0 km/L |
(市街地モード) | 10.0 km/L | 12.5 km/L |
(郊外モード) | 13.8 km/L | 15.2 km/L |
(高速道路モード) | 14.8 km/L | 16.3 km/L |
トヨタ RAV4

トヨタ RAV4は、キーンルックを採用した大胆で洗練されたフロントグリルが特徴的なミドルクラスSUVです。
歴代5代目にあたる現行型のRAV4は、2018年末の発売。4WDモデルをメインに据えたラインナップで、2WDモデルは廉価版のXグレードにのみ用意されています。
そのなかのハイブリッド車4WDモデルには、リアにモーターを追加したE-Fourを採用。悪路はもちろんすべりやすい路面やコーナリング中など、さまざまなシュチエーションでリアモーターが作動して、優れた走りと低燃費を両立しています。
2020年には、プラグインハイブリッドのRAV4 PHVを追加。基本はハイブリッド車と同じシステムですが、フロントモーターを高出力化してよりパワフルになっています。
充電は200Vに加えて、一般家庭で使われる100Vにも対応。AC100V・1500Wの外部給電機能も標準装備されており、アウトドアや災害時に給電用コンセントとして使用可能です
Gグレードのハイブリッドとガソリンの燃費を比較してみると、WLTCモードでの燃費は以下の通りとなります。
G(4WD) | HYBRID G(E-Four) | |
---|---|---|
WLTCモード(総合) | 15.2km/L | 20.6km/L |
(市街地モード) | 11.5km/L | 18.1km/L |
(郊外モード) | 15.5km/L | 22.4km/L |
(高速道路モード) | 17.4km/L | 20.7km/L |
三菱 アウトランダー PHEV

三菱自動車のフラッグシップSUVのアウトランダーは、2代目アウトランダーがデビューした翌2013年からPHEVをラインナップしています。
2021年に、3代目へと進化したアウトランダーはガソリン車の販売を中止し、PHEVのみのラインナップとなっています。
パワートレーンは、ベースのエンジンこそ先代からのキャリーオーバーですが、モーターや駆動用バッテリーが強化されたことで、EVで走行できる距離が85kmに伸びたほか、EV走行時にエンジンが始動する頻度を減らしました。
4WDモデルには、リアにもモーターを配置したS-AWC(Super All Wheel Control)を採用。
三菱独自のAYCに、4WD、ASC、ABSを組み合わせることで、4輪の駆動力と制動力をつねに最適に制御して、優れた操縦性と高い走行安定性を実現しています。
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WLTCモード(総合) | 16.2km/L |
(市街地モード) | 17.3km/L |
(郊外モード) | 15.4km/L |
(高速道路モード) | 16.4km/L |
”高燃費”がおすすめのハイブリッドSUV3選
なんと言っても燃費の良さで選びたいという方におすすめのハイブリッドSUVは、トヨタ ヤリスクロスとハリアー、スズキのクロスビーの3種類です。
SUVでネックとなっていた燃費効率を大幅に改善させた、画期的な3台と言えるでしょう。おすすめのポイントをそれぞれ詳しくご紹介します。
トヨタ C-HR

トヨタ ヤリスクロスは、コンパクトカーのヤリスをベースにしたクロスオーバーSUVです。
見た目は小柄でコンパクトなボディですが、大人4人なら余裕の室内を実現。さらにSUVならではのライフスタイルをサポートするクラストップレベルの390Lのラゲッジスペースが魅力です。
視界が高いので街中でも運転しやすいことに加え、最新の予防安全パッケージであるToyota Safet Senceを標準装備。
ハイブリッドの2WDモデルの燃費はリッターあたり30kmを超える31.3km/L(WLTCモード)を達成。4WD(E-Four )でも29.0km/Lという高燃費です。
トヨタ ハリアー

2020年にフルモデルチェンジしたトヨタ ハリアーは、クーペのようなスタイリッシュなボディで、ハイブリッドタイプは2WDと4WDがあります。
ラグジュアリーな内装と高級セダンと肩を並べるほどの乗り心地は、特筆すべき点です。
ハイブリッドシステムは排気量2.5Lのエンジンと電気モーターの組み合わせで、燃費は4WDで26.3km/L、2WDは27.4km/Lを実現(いずれもWLTCモード燃費)しています。
出典:トヨタ ハリアー|トヨタ自動車株式会社
スズキ クロスビー

コンパクトSUVのスズキ クロスビーは、ISG(モーター機能付き発電機)を搭載したマイルドハイブリッドです。
発進時や加速時にバッテリーに蓄えた電力でモーターをアシストするほか、減速時など速度が約9km/h以下になるとアイドリングストップによってエンジンを停止させて燃費を向上させています。
トールワゴンをベースにしたクロスビーは、5ナンバーサイズでありながら居住性が高く荷物も多く積めるので、日常のアシから休日のドライブまで活躍してくれます。
一般的にハイブリッドモデルはガソリンモデルにくらべて高額になる傾向にありますが、クロスビーはISGという機能によって、200万円を切る新車価格と18.2km/Lという燃費の良さを両立させました。
出典:クロスビー 価格・グレード|スズキ
"高級車"でおすすめのハイブリッドSUV
高級車でおすすめのハイブリッドSUVは、ポルシェのカイエン S Eとレクサス RXです。
値段もさることながら、ブランド力とデザイン性の高さは群を抜いていると言っても良いでしょう。他の人と差をつけたい方にはおすすめです。
ポルシェ カイエン S E

車に詳しくない方でも知っているポルシェですが、SUVとして登場したのがカイエンです。
2010年以降にハイブリッドモデルも仲間入りし、中でもカイエン S E-ハイブリッドはプラグインハイブリッドモデルです。
ミドルサイズSUVで、スポーツカーの持つ走行性能はそのままに環境に優しい車となっています。
レクサス RX

2022年に新型がデビューしたレクサスの大人気SUV、RXは、高級セダンの乗り心地と、クロスオーバーSUVの走行性能をあわせ持つミドルサイズSUVです。
新車価格はかるく500万円オーバー、さらに全幅は1.9mに限りなく近い1,895mmというサイズながら、かなりの人気で中古車でも高値安定傾向にある1台です。
ハイブリッドのRX450hには、3列シート7人乗りのRX450hLもラインナップされていました。
おすすめを参考に自分好みのハイブリッドSUVを見つけよう

「SUVの形は好きだけど、燃費が悪いから」と敬遠していた方も、ハイブリッドシステムを備えたSUVがあることを知り、興味を持てたのではないでしょうか。
この記事で紹介したおすすめのハイブリッドSUVの情報を参考にして、お気に入りの1台を見つけてみてください。