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【ライター解説】スバル・新型レヴォーグの魅力を徹底解説!根強い人気を誇る理由とは?【動画あり】

スバル レヴォーグ

選べる車種が少なくなってしまった日本車のステーションワゴンですが、根強い人気を誇るモデルもしっかり存在。その1台が、SUBARUのレヴォーグです。
2020年秋にフルモデルチェンジした新型が登場し、2代目となったレヴォーグの魅力はどんな部分にあるでしょうか?

▼レヴォーグの紹介動画はこちらをチェック!
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Chapter
日本市場だけを見て開発!
カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた理由は
運転が楽しい! 走りのポテンシャルが高い!
高速道路の渋滞では、手放し運転を実現

日本市場だけを見て開発!

スバル レヴォーグ

スバル「レヴォーグ」の最大の特徴はズバリ、日本市場だけを見て開発された、日本の環境に最適化して作られたクルマだということでしょう。

いま、自動車はグローバル化が進み、日本市場に特化して開発されたクルマは少なくなりました。逆に、海外市場に向けて開発したクルマを日本でも売る、というケースも増えています。
それは自動車メーカーとしての効率を考えれば仕方のないこと。そしてある意味、海外向けのモデルを日本でも売ることは、選べる車種の選択肢を増やしているともいえます。

しかし、やはり日本市場に特化したモデルが使いやすいという人も多いでしょう。
ちなみに日本市場に特化したモデルの代表例といえば、軽自動車、ミニバン、一部のコンパクトカーなどです。

そんななか、レヴォーグは珍しく日本市場に最適化されて作られた車種。
2014年に発売された初代は、後に欧州などへ展開されたものの、開発はあくまで日本市場が前提。日本の事情だけを汲んで作られました。
今回紹介する、2020年デビューの2代目モデルもまた、日本市場だけをみて作られています。それは言い換えれば「日本のユーザーのためのクルマ」ということになりますね。
レヴォーグはどれだけ多く見積もっても、年間販売台数は5万台程度。逆にいえば、5万人のお客様だけを対象に、そこにジャストフィットさせたクルマなのです。

スバル レヴォーグ 2代目

では具体的に、レヴォーグのどの部分が日本向けなのでしょうか?

もっとも大きな“日本ジャスト”は、ボディサイズ
全長は居住スペースやラゲッジルームをしっかり確保しつつ、とりまわしも面倒にならない4755mm。そして全幅は、機械式立体駐車場などで苦労することがない1795mmに抑えています。

日本では狭い道路や駐車スペースもあり、全幅が1800mmを超えると煩わしいと感じる人が多いようです。しかし、1800mmを割り込むレヴォーグは、まさに日本の道路環境をみて決めた車体サイズにほかなりません。

カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた理由は

新型レヴォーグは、2020年末に“その年の1台”を決める「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。
ボクもその選考委員としてレヴォーグに票を投じたひとりですが、選んだ理由は「使い勝手」「走りの良さ」そして「先進技術」。それらのポイントを中心に、レヴォーグの魅力を紹介しましょう。

スバル レヴォーグ 2代目

まずは使い勝手
レヴォーグは国産車では珍しいステーションワゴンで、たくさんの荷物を積むことができます。荷室は後席を倒さない状態で床の奥行きが1070mmもあり、容量は492L(床下スペース含まず)。これはかなりの広さです。
この状態では、前輪とサドルを外したスポーツサイクル2台を車内に収納可能。サイクリストにもオススメのワゴンです。

さらにたくさんの荷物を積みたいときは、荷室側面にあるレバーを引くだけのワンアクション操作(背もたれのロック解除でもOK)でリヤシートが畳まれ、大人2人が寝られるフルフラットな床を実現
手軽にきっちりと段差のない床に変化するあたりが、かつての人気モデル「レガシィツーリングワゴン」やその前の「レオーネツーリングワゴン」時代からステーションワゴン作りに長けた、一過言あるスバルらしい仕事ですね。

また、新型の自慢が床下収納スペース。290mmと深く、機内持ち込みサイズのスーツケースが余裕を持って収まる床下収納スペースはとても便利です。

昨今はSUVが増え、SUVのなかにも大容量の荷室を持つモデルが多いのも事実です。
しかし、同程度のクラス(スバルであればレヴォーグとフォレスター)で比較すると、SUVはワゴンに比べて床面積が狭く、高さで空間を稼ぐ設計になっていることが多いといえます。
なので、実用性を考えると床が広いワゴンのほうが有利なのが一般的で、レヴォーグもしっかりそれをメリットとして持っています。

運転が楽しい! 走りのポテンシャルが高い!

スバル レヴォーグ 2代目

実用性が高いのに加えて走りがいいのもレヴォーグの自慢。

レヴォーグに乗って驚いたのは、高速道路でのスタビリティが抜群に高くビシッと直進安定性が優れているのに、ひとたび峠道になれば水を得た魚のように身軽にスイスイ曲がってドライバビリティが高いこと。
高速道路ではハンドルの微調整などが驚くほど少ないからリラックスできて疲れにくく、いっぽう峠道などではシャープに曲がってドライバーが楽しく運転できる2面性を持っているのです。

その根底にあるのが強靭な車体。骨格に相当するのは「SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)」と呼ばれるプラットフォームです。
これはインプレッサから採用されているものですが、レヴォーグからはアッパーボディに「フルインナーフレーム構造」という、理想的な溶接を施せることで車体剛性アップと軽量化を実現する設計を採用。
そのおかげで車体が鋼のように強く、サスペンションを理想に違い状態でしっかりと動かすことができるので、タイヤがしっかりと路面を捉えられるというわけです。

スバル レヴォーグ 2代目

なかでも、トップグレードの「STI Sport」はその特性をより強く実感できます。
その要となるのが、スバルのカタログモデルとしてははじめての電子制御式可変ダンパー(「STI Sport」だけに採用)。ZF社が作り上げたこのダンパーは、走行モードの切り替えはもちろん、路面状況にも応じて瞬時に硬さ(減衰力)を調整。そのおかげで、質の高い走りを手に入れているのです。

ダンパーの硬さを調整できるので、走行モードが「コンフォート」だと極上の乗り心地、いっぽうで「スポーツ+」にすると引き締まってスポーツカーのようなシャープな走りを実現。
いわゆる「キャラ変(キャラクター変更)」として、2つの顔を1台で楽しめるのがいいですね。

スバル レヴォーグ 2代目 エンジン

エンジンは、4気筒水平対向の1.8Lターボ。燃費は今どきのクルマとしてはいいとはいえませんが、不足のないパワー感です。しかもガソリンはレギュラーで経済的。
なかには「ちょっとパワーが物足りない」という人もいるかもしれませんが、そんな人は噂されている2.4Lターボエンジンを積む高出力仕様を待つのも手かもしれません。
レヴォーグの駆動方式は全車4WD。滑りやすい路面で強いから、ウインタースポーツとの相性もいいですね。

高速道路の渋滞では、手放し運転を実現

スバル レヴォーグ 2代目 アイサイトX

そしてレヴォーグのもうひとつの自慢が、先進運転支援技術です。
スバルは日本の他のメーカーよりもはやく、完全停止までおこなう衝突被害軽減ブレーキを搭載したメーカー。その技術の蓄積は今でもしっかりとアドバンテージとして、ライバルに差をつけています。

レヴォーグに搭載するにあたってシステムを刷新し、衝突被害軽減ブレーキ性能を高めるなどのブラッシュアップが行われていますが、ハイライトは「アイサイトX」の搭載(「EX」系のグレードに採用)。
GPSや高精度地図情報との連携で高速道路のカーブや料金所では自動的にスピードを落とす機能を搭載したほか、高速道路での渋滞時(時速50km/h上限)にハンドルから手を離せる「ハンズオフ機能」を組み込んだのです。
これがあれば、速度を自動調整してくれるACCとあわせて渋滞中の疲労が一気に軽減。

ハンズオフ機能は、日本で販売するクルマとして初めての採用ではありません。しかし、これまでは約500万円以上のクルマだけに使われていた技術でした。
いっぽうでレヴォーグの場合、もっともリーズナブルな仕様では300万円台前半から選べます。手離し運転を一気に身近にしたといっていいでしょう。

レヴォーグは、いまや国産車では貴重なワゴンですが、それだけでなくクルマとしてトータルでの能力が高い1台なのです。

レヴォーグの紹介動画はこちらをチェック!

※最新の中古車情報を掲載している都合上、中古車情報と記事内容が相違している場合があります。

工藤 貴宏|くどう たかひろ

1976年生まれの自動車ライター。クルマ好きが高じて大学在学中から自動車雑誌編集部でアルバイトを開始。卒業後に自動車専門誌編集部や編集プロダクションを経て、フリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジン搭載のマツダCX-5。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

工藤 貴宏|くどう たかひろ

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