デミオ(マツダ) モデルチェンジ情報
日本では売れ筋のコンパクトカー。小型車は軽自動車も含めるとたくさんの車種があり、激戦市場ともいえるカテゴリーですが、20年以上も人気車種の座にあるのがマツダ・デミオです。
デミオが登場したのは1996年。華やかだったバブル景気が終わり、不況も本格化しはじめた年でした。
デミオ発売当時、マツダもまたバブル崩壊の影響で業績不振の状態でしたが、デミオの成功によりマツダは息を吹き返し、デミオはマツダの救世主とも言われる車となりました。
なお、2019年9月発売の4代目(一部改良モデル)以降、車名を日本国外向けと同じ「MAZDA2」に統一しています。
- Chapter
- 概要
- モデルチェンジの歴史・略年表
- 初代(DW系・1996〜2002年)
- 2代目(DY系・2002〜2007年)
- 3代目(DE系・2007年〜2014年)
- 4代目(DJ系統・2014年〜2019年)
- 競合車との比較
- 今後のフルモデルチェンジ予定
- まとめ
概要

初代デミオは、プラットフォームを既存の車種と共用するなどの工夫でコストを削減し、小型サイズながら広い荷室を持つという、コストパフォーマンスと実用性に徹底的にこだわったワゴンでした。
これがバブル崩壊後の市場のニーズを的確にとらえ、マツダ復活の原動力となったのです。
その後、当時提携していたフォードと共同で専用プラットフォームを開発したり、車種名「Mazda2」として人気が高かった欧州市場のニーズにあわせて小型ワゴンからハッチバックにボディタイプを変更したり、地味な初代のデザインから、マツダの復活を象徴するように躍動感にあふれた現在の「魂動デザイン」を採用するといったモデルチェンジを行ってきました。
そして、モデルチェンジのたびに高い評価を受け、カーオブザイヤーをはじめ数々の賞を受賞してきました。
デミオは単なるコンパクトカーではなく、マツダという会社の歩みを体現してきた、文字通り看板車種なのです。
モデルチェンジの歴史・略年表
1996年 | 初代(DW系)発売 |
---|---|
1999年 | マイナーチェンジ |
2002年 | 2代目(DY系)発売 |
2005年 | マイナーチェンジ |
2007年 | 3代目(DE系)発売 |
2011年 | マイナーチェンジ |
2014年 | 4代目(DJ系)発売 |
2019年 | 一部改良 日本国内向けの車名を「MAZDA2」に変更 |
初代(DW系・1996〜2002年)

外観
初代デミオは、コンパクトカーのサイズで荷室が広く取られた小型ワゴンとして誕生しました。
発売当時はミニバンブームでしたが、立体駐車場に入らない車が多かったことが問題になっていたことから、車高は立駐にぎりぎり入るサイズの高さとし、同クラスでは荷室が最大級となっていたなど、実用性が徹底的に追求されたクルマでした。
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
3800mm | 1650~1670mm | 1500~1535mm |
インテリア/装備

シートはフルフラット化も可能で、広い荷室スペースとなっています。
走行性能/燃費性能
ガソリンエンジンは、1.3LSOHC16バルブエンジンと1.5LSOHC16バルブエンジンの2種類のモデルがあり、トランスミッションもATと5MT車がありました。
最高出力 | 最大トルク | 燃費性能(10.15) | |
---|---|---|---|
1.3Lガソリン | 61Kw | 107.9Nm | 16~18.6km/L |
1.5Lガソリン | 73.55Kw | 127.5Nm | 13.8~17.4Km/L |
安全性能
エアバッグ、ABS(アンチロックブレーキングシステム)を標準装備していました。
マイナーチェンジ(前/後の変化について)
1999年にマイナーチェンジが行われました。
マツダ車特有の「ファイブポイントグリル」が採用され、マルチリフレクターヘッドランプが装備されました。
サスペンションの見直しにより乗り心地も改善しました。
内装では2DINオーディオ対応されました。
また、ツートン内装が一部グレードに設定され、エアバッグ、ABS、EBD等の標準装備化・DSCの新設定により安全性も向上しました。
特別限定車

・1.5GL-Xスペシャル(1997年9月)
限定3,000台で発売されました。フロントグリル・バックドア・ホイールセンターオーナメント・ステアリングホイール等に、マツダの新CIマークが採用されました。
・1.3LX-Gリミテッド(1997年12月)
限定5000台で発売されました。「1.3LX Gパッケージ」をベースに、専用ボディカラー2色を設定し、全面UVカットガラスなどを装備してします。
・1.3LXリミテッド(1998年12月)
当初、限定3500台で発売されましたが、好評につき、のちに2500台追加で販売されました。
・1.5GLリミテッド(1998年12月)
当初限定1200台で発売されましたが、好評につき、のちに1000台追加で販売されました。
・35万台記念限定車 1300LX(1999年8月)
限定10000台で発売。「1.3LX・Gパッケージ」をベースに助手席SRSエアバッグとABSを装備し、安全性を高めた限定車です。
・35万台記念限定車 1500GL(1999年8月)
限定3000台で発売。「1.5GL」をベースにスポーティー感あふれる外装を採用しています。
・1.5 Web-tuned @ DEMIO(1999年12月)
限定200台で発売。インターネット限定で販売されました。
・1.5GLスペシャル(2000年9月)
限定1,500台で発売。1.5GL(AT車)をベースに、よりスタイリッシュな外観となっています。
・@navi(2000年9月)
限定1500台で発売。1.3LX-G(AT車)をベースに、「マツダテレマティックス」対応カーナビなどを装備しています。
・1.3LX-スペシャル(2000年12月)
限定7500台で発売。1.3LX-G(AT車)をベースに、ブルーを基調とした内装を採用した車です。
各グレードについて
・L
1.3Lガソリンエンジンの最廉価グレードです。トランスミッションは3ATと5MTが用意されています。
・LX
1.3Lガソリンエンジンの上位グレードです。トランスミッションは、Lと同様に、3ATと5MTが用意されています。フルホイールキャップ、ルーフレール、リヤシートピローなどの装備を備えています。
・LX Fパッケージ
LXにFM/AM電子チューナー、パワーウィンドウ、パワードアロックなどの装備を追加したグレードです。
・LX Gパッケージ
Fパッケージの装備に加えて、カラーバンパーや電動リモコン式カラードアミラーが追加されたグレードです。
・GL
1.5Lガソリンエンジンの標準グレードです。トランスミッションは4EC-ATと、5MTがあります。
・GL-X
1.5Lガソリンエンジンの上位グレードです。トランスミッションは4EC-ATと、5MTがあります。装備は、GLの装備に加えて、フロントフォグランプ、UVカットダークティンテッドガラス、リアルーフスポイラーといったものを備えています。
・アレッタ
2000年から発売されたグレードで、1.3LXと1.5GL-Xが廃止された替わりに発売されました。エアロパーツ、専用サスペンションを装備しています。
・1.3エアロアクティブ
2001年から発売開始された、エアロパーツを装備し、スポーティ感を高めたグレードです。
初代デミオのグレード一覧
・デミオ 1996年10月モデル
・デミオ 1997年03月モデル
・デミオ 1997年10月モデル
・デミオ 1998年01月モデル
・デミオ 1998年10月モデル
・デミオ 1999年01月モデル
・デミオ 1999年05月モデル
・デミオ 1999年10月モデル
マイナーチェンジ後
・デミオ 2000年01月モデル
・デミオ 2000年02月モデル
・デミオ 2000年06月モデル
・デミオ 2000年10月モデル
・デミオ 2001年01月モデル
・デミオ 2001年02月モデル
・デミオ 2001年03月モデル
・デミオ 2001年05月モデル
・デミオ 2001年07月モデル
・デミオ 2001年11月モデル