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いまならヒット商品になれたかも?平成で消えた四角いSUV3選

ホンダ クロスロード

クロスオーバーSUVは、いまや世界的に人気のジャンルとなっており、それに引っ張られるように四角いデザインのSUVも人気となっています。

スズキ ジムニーやランドローバー ディフェンダーは新型車の代表格ですが、いまから十数年前の平成時代にも四角くてカクカクしたSUVが新型車として市場に投入されました。

いまでは名前すら消えてしまった不遇のカクカクSUVを振り返ってみましょう。

Chapter
どこでも行ける性能?日産 ラシーン
ミニバンとSUVが融合した。ホンダ クロスロード(2代目)
軽SUVのさきがけ的モデル。ダイハツ ネイキッド

燃費性能や安全性能など、時代とともに進化しているクルマですが、見た目も大きく変化しています。

とくに現在人気が右肩上がりのSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)は、室内の静粛性や燃費性能にも寄与する空力性能を高めるため、曲線を多用したデザインを多くの車種が採用しています。

しかし1980年代。まだクロカン4WDとかRVと呼ばれていた時代は、直線を多用した無骨で四角いカクカクとしたデザインが主流でした。

そんなレトロな雰囲気を残しながら、現代に合わせて進化したスズキ ジムニーやトヨタ ランドクルーザーなどは、登場してから数年が経過した現在でもバックオーダーを抱えるほどの大人気となっています。

そんなカクカクしたSUVが、平成時代にも存在していたことをご存知でしょうか?

昭和時代にもカクカクしたSUVは存在しましたが、さすがに時代が古すぎて、手に入れてもいろいろと手がかかりそうです。

そこで今回は、中古車で探したい平成時代に生まれて消えていったカクカクSUV3モデルをピックアップします。

どこでも行ける性能?日産 ラシーン

日産 ラシーン

日産 ラシーンは、1994年~2000年にかけて販売されたコンパクトクロスオーバーSUVです。

カタログにドラえもんを採用し、”ぼくたちの、どこでもドア”というキャッチフレーズが印象的でした。

1990年に登場したサニーのコンポーネンツを流用し、5ナンバーサイズの取り回しの良いボディ、直線基調のカクカクとしたボディデザインによりボディの見切りが良く運転しやすいなどの理由から、中古車となってから人気に火が点きました。

駆動方式は4WDのみで、流通台数の多い1.5L車は、いわゆる生活4WDと呼ばれるフルオートフルタイムシステム。

1997年に実施したマイナーチェンジの際に登場した1.8Lエンジンのftシリーズや、2.0Lエンジンに丸目4灯式のヘッドライトを搭載したラシーンフォルザには、4WD車にアテーサと呼ばれる日産独自のフルタイム4WDシステムが採用されています。

搭載エンジンは、最高出力105psを発生する1.5L直列4気筒をはじめ、最高出力125psを発生する1.8L直列4気筒、最高出力145psを発生する2.0L直列4気筒エンジンの3種類。

組み合わされるトランスミッションは4速ATを基本に、1.5L車の一部グレードに5速MTが用意されました。

現在のラシーンの中古車価格は約23万~約278万円と幅広くなっていますが、高価格帯のクルマは、レストアもしくはカスタム済です。

それにしてもサニーをベースとしたにもかかわらず、FF車を用意しなかったのはナゾですね。

ミニバンとSUVが融合した。ホンダ クロスロード(2代目)

ホンダ クロスロード

カクカクとしたデザインで、時代を先取りしすぎた不遇のモデルといえば、2007年~2010年のわずか約3年半しか販売されなかったホンダの2代目クロスロードです。

当時のコンパクトサイズミニバンのストリームをベースにコンパクトSUVに仕立て直したクロスロードは、トールワゴンとSUVの融合で大ヒットしたスズキ ハスラーより7年も前に登場しています。

全長4,285mm×全幅1,755mm×全高1,670mmというコンパクトなボディの中に7人乗り3列シートをレイアウトした室内のサードシートはお世辞にも広いとは言えないものの、セカンドシートとサードシートを倒すとフラットで広大なスペースが出現します。

搭載エンジンは、最高出力150psを発生する2.0L直列4気筒SOHC i-VTECと、最高出力140psを発生する1.8L直列4気筒SOHC i-VTECの2種類。

組み合わされるトランスミッションは5速ATで、駆動方式は2.0L車、1.8L車ともに2WD(FF)と4WDを選ぶことができました。

サスペンションシステムは、フロントにマクファーソンストラット式、リアはダブルウィッシュボーン式を採用することで、優れた操縦安定性と乗り心地を実現。最低地上高は185mmを確保しています。

クロスロードの中古車価格は約36万~約270万円。高価格帯のクルマはリフトアップなどカスタマイズ済車。狙い目はパワーに余裕のある2.0Lエンジン搭載車です。

軽SUVのさきがけ的モデル。ダイハツ ネイキッド

最後に紹介するのは、1999年の軽自動車の規格変更時に登場し、2004年まで販売されたダイハツ ネイキッド

当時は、ミラをベースとしたハイトワゴンという分類で、180mmの最低地上高を確保していたのにも関わらず、SUVとは呼ばれませんでした。

ボディは、分割されたバンパーやフロントグリルがボルト留めされ、簡単に取り外しができるようになっているのが特徴

この特徴を活かすために、ネイキッドには非常に多くのオプション装備が設定され、ドライバーの好みに合わせてカスタマイズできました。この考え方が進化して、現行型コペンが導入しているドレスフォーメーションに発展したと言えるでしょう。

搭載するエンジンは最高出力64psを発生する直列3気筒ターボと最高出力58psを発生する直列3気筒自然吸気の2種類。

組み合わされるトランスミッションは5速MTと4速ATを用意し、駆動方式は全グレードで2WD(FF)と4WDを選ぶことが可能でした。

デビューの時は丸目のヘッドライトの標準車と装備が充実したGの2グレードでしたが、2002年のマイナーチェンジの際に角形ヘッドライトを採用したFとターボFを追加しています。

ネイキッドの中古車価格帯は約1万~約125万円。狙い目は流通台数の多い660Gターボで、角形ヘッドライトを採用したFグレードはほとんど流通していません

すでに豊富なオプションパーツは手に入りませんが、カクカクの四角いボディと丸目のヘッドライトのカワイイフロントマスクはZ世代には高く評価されるかもしれません。

平成生まれのカクカクしたSUVは、残念ながらいずれもカタログから消滅してしまっていますが、いま見てもなかなか新鮮に映ります。

気になる方は中古車を探してみましょう。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

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