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ダイハツ・ハイゼットトラックにかかる維持費はいくら?費用内訳を解説!

ダイハツ ハイゼットトラック 10代目

ダイハツ・ハイゼットトラックは、1960年の初代モデルから60年以上販売されている軽商用車です。初代モデルは軽三輪自動車「ミゼット」に続き、より積載性能を高め、様々な仕事で活躍できる一台として、ダイハツ初の軽四輪自動車として誕生しました。
なかでも、ハイゼットトラックは農林水産業を中心に使用されているモデルで、軽商用車で重視される「乗り降りがしやすいキャビンと仕事に必要な積載力の高い荷台/荷室」という構造を維持し続けてきました。

今回はハイゼットトラックにかかる維持費の内訳を紹介し、購入を考えている方におすすめのモデルの選び方などを解説していきます。

Chapter
ダイハツ・ハイゼットトラックとはどんな車?
中古車の維持費はどれくらい?
ハイゼットトラックにかかる維持費はこの6つ!
ハイゼットトラックにかかる税金に軽減措置はある?
中古車のハイゼットトラックを選ぶならスマートアシストIIIt装着車がおすすめ

ダイハツ・ハイゼットトラックとはどんな車?

ダイハツ ハイゼットトラック 10代目

ハイゼットトラックは、1960年の初代モデルから現行モデルまで10世代あります。今回は中古車でも手に入る9代目と現行モデルである10代目について紹介しましょう。

1998年10月より施行された軽自動車の新規格に対応した、9代目ハイゼットトラックは1999年1月に登場しました。

9代目ハイゼットトラックは、当時軽No.1の荷台長とトップクラスの安全性を実現したフルキャブレイアウトのプラットフォームを採用しました。

2004年12月にハイゼットトラックは大幅な改良を行います。「しっかり、気持ちよく仕事ができる質実剛健トラック」をコンセプトに小回り性能、防錆力などを一層高めました。

外観では、薄型化し荷台への張り出しをなくした新形状のガードフレームを採用することで、箱物を重ねて積む際の効率を向上。また、クラストップの1,945mmのガードフレーム荷台長を実現しました。また、タイヤの切れ角アップにより小回り性能を向上、クラストップの最小回転半径3.7mを実現しています。

2014年にハイゼットトラックはフルモデルチェンジを行い、現行モデルが登場します。現行モデルでは、軽トラックに求められる積載性、耐久性や防錆性能等の基本性能の進化に加えて、新開発のプラットフォームを採用し、ドア開度の拡大により、女性や高齢者でも乗り降りしやすくなっています。

また、フロントガラスの前出しにより、運転者とフロントガラスの距離を拡大。さらにステアリング角度見直しや運転席シートスライド量の増加などにより、小柄な人から大柄な人など、どんな体格の人でも運転のしやすい空間を実現しています。

搭載するパワートレインは、軽乗用車で進化させてきた「e:S(イース)テクノロジー」を軽トラックにも採用した660cc直列3気筒エンジンを採用。組み合わされるトランスミッションは5速MTに加えて、電子制御式4速ATを採用しています。

さらに、「選べるカラーパック」をはじめ「ビューティパック」、「農業女子パック」「キャビンパック」など自分仕様にカスタマイズできる豊富なパックオプションを設定しているのが特徴です。

またハイゼットトラックをベースに、ダンプシリーズやリフトシリーズ、保冷・冷凍シリーズ、配送シリーズなど12車種の特装車両を用意しています。

2018年には衝突回避支援システム「スマートアシストIIIt」を採用し、軽トラック初となる衝突回避支援ブレーキ機能を搭載しました。

1999年に登場した9代目、2014年に販売開始した10代目ともに中古車は大量に流通しています。

中古車の維持費はどれくらい?

ダイハツ ハイゼットトラック 10代目

ハイゼットトラックは2014年に登場した現行モデルは新車を手に入れることができますが、1999年〜2014年まで販売された旧型モデルは中古車でしか手に入れることはできません。基本的には、購入するのが新車でも中古車でも必要となる維持費は変わりません。影響があると言えるのは選ぶグレードごとの燃費性能や、必要に応じて加入する自動車保険料、駐車場代などが主で、車によってではなく人によってかかる維持費が変わると言えます。

ただし、年式の進んだ中古車を選ぶ場合には軽自動車税(種別割)とメンテナンス代に影響があるかもしれません。

新車登録から13年以上が経過した車に対しては、軽自動車税(種別割)が約20%増税となります。13年以上前の車両となると旧型のハイゼットトラックが該当しますので、中古車を選ぶ際には気をつけたいポイントです。

また、中古車は年式や走行距離に応じて劣化が進んでいる場合があり、その修理代やメンテナンス費用が余分にかかる可能性があります。

ハイゼットトラックにかかる維持費はこの6つ!

ダイハツ ハイゼットトラック 10代目

ここからはハイゼットトラックにかかる維持費について、その内訳とそれぞれにかかる具体的な費用を紹介していきます。

ハイゼットトラックの中古車を購入検討している方は、今後どのくらいの維持費がかかるのかの参考にご覧ください。

1:税金

2022年12月現在、ハイゼットトラックにかかる税金は軽自動車税(種別割)と自動車重量税です。これらの税金には、車の性能に応じて軽減措置が用意されているものもあります(具体的な内容については後ほど紹介します)。

■軽自動車税(種別割)
軽自動車税(種別割)は車の排気量に応じてかけられる税金です。ハイゼットトラックのような軽商用車は規格が660cc以下となっているため、かかる税金も一律で年に1万800円がかかります。
ちなみに、この税金は4月1日時点の軽自動車の所有者に支払いが義務づけられており、各市町村から毎年納税通知書が届きます。 納付期限は5月末日。公共料金と同じように、銀行や郵便局などの金融機関、コンビニなどで支払うことができるので、忘れずに納付しましょう。

■軽自動車税(環境性能割)
軽自動車税(環境性能割)は、自動車取得税は廃止され、令和元年(2019年)10月1日から導入された税金です。軽自動車税環境性能割の納める額は、取得価格×税率で計算します。

取得価額には、車両本体価格のほか付属品のうち車両本体と一体となり着脱が困難なもの(オーディオ、エアコン、フォグランプなど)の価額は含まれますが、フロアマット、標準工具、スペアタイヤなどの価格は含まれません。

なお、軽自動車税環境性能割の税率は燃費基準値達成度等に応じて決定し、新車、中古車を問わず、2%が上限です。環境性能の高いクルマは非課税となります。

現行型ハイゼットトラックのスタンダードCVT 2WD車(車両本体価格102万3000円)の軽自動車税(環境性能割)は1万6700円となります。

また先述したとおり、新車登録から13年以上が経った車両は軽自動車税(種別割)が増加します。税額は15%増額となるので、1万2900円となります。

■自動車重量税
自動車重量税は、その名の通り車の重量に応じて課税される税金です。ハイゼットトラックは商用車なので、新車登録時に2年分の税金をまとめて支払うほか、2年ごとの車検時にも2年分をまとめて払います。

ハイゼットトラックを新車で購入する場合は、6,600円となります。また、中古車でハイゼットトラックを購入した場合、車検時には毎回5,000円がかかります。

2:車検代

車検は軽商用車の場合、新車登録から2年後、それ以降も2年に2度受ける義務がある定期点検です。これを受けないと公道を走ることはできず、また法律で厳しく罰せられます。
車検を受ける際は、主に法定費用と車検基本料が車検代として必要となります。

■法定費用
法定費用は、先述した自動車重量税に加えて自賠責保険料、印紙代(検査手数料)を合わせた費用です。これらは国や自治体に納めるもので、どの業者で車検を受けても同じ費用がかかります。

自賠責保険は、車を所有し運転する全ての人に加入が義務付けられている保険で、かかる費用はどの保険会社で契約しても同じです。
印紙代は基本的に1,100円が必要となります。ただし、認定工場で車検を受けた場合は証紙代も必要となるため、その分100〜700円が上乗せとなる場合があります。

■車検基本料
車検基本料は、点検費用、整備費用、代行手数料など合わせた費用です。これは車検業者に対して支払うもので、業者ごとに価格設定が異なるため、維持費を安く抑えたいなら見積もりをとって比較した上で業者を選ぶのがおすすめです。

傾向としてはディーラーはやや高めで、ガソリンスタンドや車検専門店、カー用品店などであれば比較的安く車検を受けられる場合が多いようです。

3:ガソリン代

最近はガソリン価格がかなり高騰しているので、ガソリン代はできるだけ安く抑えたい維持費の一つです。
そこで注目したいのは燃費性能。現行型ハイゼットトラックはグレード間での燃費性能には差がなく、2WDか4WDかによって性能が変わってきます。

最新のWLTCモード燃費を見てみると、2WDモデルは15.6〜16.5km/L、4WDモデルは15.6〜15.8km/Lと、どちらもかなり低燃費です。また、トランスミッションによる違いも小さくなっているのが特徴です。

4:自動車保険料

自動車保険には、全運転者に加入が義務づけられている「自賠責保険」と、任意で好みの補償を選び加入する「任意保険」の2種類があります。

■自賠責保険
車検の項目でも先述した通り、自賠責保険は車を運転する全ての人に加入が義務付けられている保険です。1か月単位で契約期間を選ぶことができ、かかる保険料もそれに伴って変わりますが、車検時に更新手続きを行うため新車購入時には25か月契約を選択する方がほとんどです。
軽商用車にかかる自賠責保険料は、25か月契約の場合2万310円となります。

■任意保険
自賠責保険で補償されるのは対人補償のみで、相手や自分の車、建物などに対しては保険金が1円も支払われません。また、補償される金額も最高で4,000万円までで、事故の内容によっては賠償金額がそれ以上かかる場合もあり、自賠責保険だけでは十分な補償とは決して言えません。
そこで、各保険会社が任意で加入できる様々な保険(任意保険)を用意しています。

任意保険にかかる費用は、補償内容や運転者の条件・年齢・人数、車種などによって変動します。そのため、同じ保険であっても運転する人や家族構成によって保険料は大きく異なる場合があります。
できるだけかかる費用を抑えたいなら、各保険商品の内容や保険料を比較した上で気に入ったものを選ぶようにしましょう。

5:メンテナンス代

車に長く乗るためには、定期的なメンテナンスが必要です。車が好きな方であれば自分でできるメンテナンスもありますが、女性の場合はなかなか自分で行うのは難しい…という場合が多いでしょう。そのため、基本的には専門店に頼むのが安心ですしおすすめです。

定期的に行う必要があるのは、エンジンオイル交換、タイヤ交換、バッテリー交換など。身近なところではガソリンスタンドでも頼むことができますが、店ごとに価格設定は大きく異なるため、必ず複数のお店を比較して検討しましょう。
もちろん、自分で部品を調達して交換すればより安くすませることができます。車の取扱説明書に手順が記されていますので、家族と一緒にチャレンジしてみるのも良いですね。自身の知識や力量に応じて、お店とセルフメンテナンスを使い分けてみてください。

また、車検の際にも合わせて不具合のある箇所を点検してもらえるので、合わせて修理を依頼することも可能です。

6:駐車場代

持ち家の場合はあまり必要ありませんが、賃貸物件に住んでいる方や駐車場がない都市部などでは、駐車場代もかかってきます。
価格設定はお住まいの地域ごとに大きく異なるため、周辺の駐車場の料金を確認した上で維持費の計算をしてみましょう。

ハイゼットトラックにかかる税金に軽減措置はある?

ダイハツ ハイゼットトラック

2022年12月現在、車に関する税金に対してはいくつかの軽減措置が用意されています。

ここからは、ハイゼットトラックで適用されている減税措置の対象となるグレードはどれかを詳しく紹介していきます。

■グリーン化特例について
グリーン化特例とは、環境負荷の少ない自動車の開発や普及を進めるために、燃費性能および排出ガス量が優良な自動車に対して自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)の税率を軽減する仕組みです。

■環境性能割について
環境性能割は、新車・中古車に関係なく車を購入した際にかかり、車の燃費性能に応じた税率が課せられる税金です。かつての自動車取得税に代わって新たに導入されました。

令和元年10月1日〜令和3年12月31日までの間に取得した自家用乗用車については、自動車税環境性能割の税率をそれぞれ1%軽減する措置が取られています。

■エコカー減税について
エコカー減税は、排出ガス性能や燃費性能に優れた自動車に対して、それらの性能に応じて自動車重量税を免税・軽減する仕組みです。

現行型ハイゼットトラックの一部グレードは軽減措置に適応しています

中古車のハイゼットトラックを選ぶならスマートアシストIIIt装着車がおすすめ

ここまでハイゼットトラックにかかる維持費について、各項目ごとに紹介してきました。
税金やほとんどの項目でかかる金額は、新車・中古車どちらを購入しても、またどのグレードを選んでもほぼ同じとなっています。

できるだけ日々にかかる費用を抑えたいのであれば、やはり一番注目すべきなのは燃費でしょう。しかし、現行型では駆動方式やトランスミッションの違いによる燃費差は非常に小さくなっています。それ以上に毎日運転する商用車に必要なのは安全性です。したがって現行型ハイゼットトラックの中古車を購入する場合は、2018年5月に行った一部改良後のスマートアシストIIIt装着車がオススメです。

※最新の中古車情報を掲載している都合上、中古車情報と記事内容が相違している場合があります。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

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