オールシーズンタイヤのメリット・デメリットとは?スタッドレスタイヤとの違いと選び方をわかりやすく解説!
雪の多い地域にお住いの方々であれば、冬はスタッドレスタイヤ一択ですが、雪が降るのは年に数回、降っても翌日には溶けてなくなるような地域では「今年はスタッドレスの必要がなかったね」なんてことがザラ。
となると、スタッドレスの購入や履き替えるコストは無駄に終わります。そこで気になってくるのが、1年を通して使えるオールシーズンタイヤの存在です。
スタッドレスとオールシーズンには、どんなメリットとデメリットがあって、それぞれどんなユーザーにおすすめなのでしょうか?解説します。
- Chapter
- 今年の冬用タイヤ用意した?スタッドレスとオールシーズンで迷っていませんか?
- スタッドレスタイヤが必要な地域とは?
- オールシーズンタイヤに向く人、地域とは?
- タイヤメーカーは販売地域の特性のあった製品を開発している
- おすすめのスタッドレスタイヤと、オールシーズンタイヤ
- 使い方やシュチエーションに合わせて選ぼう
今年の冬用タイヤ用意した?スタッドレスとオールシーズンで迷っていませんか?
ここのところ季節もようやく秋らしくなり、そろそろウインタータイヤをどうしようかと考えている方も多いと思います。
そんななか、ここ数年は各タイヤメーカーがオールシーズンタイヤを積極的に打ち出していることもあり、スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤで迷っているという声を耳にするようになりました。
オールシーズンタイヤは、文字通りすべての季節に対応できる万能性が魅力ですが、いっぽうで思ったほど性能が高くないなんてウワサも聞きますが、はたして本当なのでしょうか?
そこで今回は、スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤの特徴や向いている使い方。あわせて、おすすめの最新タイヤを紹介します。
スタッドレスタイヤが必要な地域とは?
スタッドレスタイヤが必要な地域では、例年、夏タイヤからスタッドレス(その逆も)への履き替えが当たり前です。
スタッドレスは、降雪地域では必須装備。日本の積雪寒冷地域は、国土の約60%におよぶそうです。
北海道から東北、関東甲信越の一部、北陸などが積雪寒冷地域で、積雪地域は北陸から山陰地方まで細長く続いています。
まあそのほかの地域でも、山岳地帯などではスタッドレスは不可欠というケースもあるでしょう。
日本で初めてスタッドレスに近い商品を発売したのはミシュランで、製品の「MICHELIN XM+S100」には、トレッド面に現在のスタッドレスタイヤでも欠かせない技術要素であるサイプと呼ばれる細く細かい溝がいくつも刻まれていました。
とはいえ、それまでのスパイクタイヤを知っている世代にとってのスタッドレスは、かなり頼りなかったようです。
その後、より安心、安全なスタッドレスを送り出す競争が激しくなり、毎年のように新製品が登場。アイスバーン、ミラーバーン、シャーベット路など、多彩な雪上路面において、おおきく進化を遂げています。
オールシーズンタイヤに向く人、地域とは?
いっぽうのオールシーズンタイヤは、非降雪地域で年に数回の降雪に備えたいというニーズに応えるタイヤです。
夏タイヤと冬タイヤの履き替えが不要で、年間を通して使用することができます。
向いている路面は、非降雪地域での急な積雪や圧雪路面、シャーベット路などで、ドライ、ウェット路面にももちろん対応しますが、アイスバーンには弱いという一面があります。
なお「冬用タイヤ規制」では、サイドウォール部分にスノーフレークマークの付いたオールシーズンタイヤであれば走行は可能です。
ただしチェーン規制下では、タイヤの種類を問わずチェーンの装着が必要になりますので、オールシーズンはもちろんスタッドレスタイヤであってもチェーンを装着しなければ走行不可になります。
タイヤメーカーは販売地域の特性のあった製品を開発している
日本の冬道は、季節や地域、気候が、一日のなかでもめまぐるしく変わるなど、タイヤにとって厳しいことで知られています。
ですから、同じメーカーのウィンタータイヤであっても、日本と欧州で販売される製品はまったく同じではなく、日本は湿った雪で比較的温度が高く、重い雪であることが多く、欧州では気温が低く、軽い雪や圧雪路が比較的多いという特徴にそれぞれ対応しています。
おすすめのスタッドレスタイヤと、オールシーズンタイヤ
いまからスタッドレスタイヤを購入するのであれば、最新モデルがおすすめです。
乗用車用であれば、ブリヂストンなら「ブリザック VRX3」と「ブリザック VRX2」、ミシュランは「X-ICE SNOW」、横浜ゴムは「iceGUARD 7」、トーヨータイヤは「OBSERVE GIZ3」、ダンロップは「WINTER MAXX 03」などがおすすめ。
オールシーズンタイヤでは、ミシュランの「CROSSCLIMATE 2」をはじめ、コンチネンタル「AllSeasonContact」、横浜ゴム「BluEarth-4S AW21」、ダンロップ「SYNCHRO WEATHER」、ネクセン「N’Blue 4Season」などがおすすめです。
使い方やシュチエーションに合わせて選ぼう
スタッドレスタイヤは、降雪地域にお住まいで冬季はほぼ雪道を走行するような条件の方や、太平洋沿岸の雪の少ない地域に住みながら毎週のようにウィンタースポーツを楽しんでいる方におすすめ。凍結路にも高い性能を発揮します。
対するオールシーズンは、年に数回の降雪に対応したい、年に数回のスキーなどに備えたいなどのニーズに応えると同時に、季節の変わり目やドライブ前のタイヤ履き替えが必要ないことがメリット。
ただし、凍結路での性能はスタッドレスにおおきく劣るため、凍結した道路での事故や立ち往生などに備え、チェーン(チェーン規制対応のためにも)の携行は欠かせません。
コストを抑える目的でオールシーズンタイヤを選ぶのもアリですが、凍結路を走る機会が多い方は安全のためにもスタッドレスタイヤを選んだほうが良いでしょう。