自動車保険 乗り換え(切り替え)時の手続き方法
自動車保険の更新案内をきっかけとして、また、保険料をもっと安くしたい、家族構成が変わったなどの理由で自動車保険を他の保険会社に乗り換えたいと思うことがあるかもしれません。
自分にピッタリあった自動車保険を選ぶために、保険会社の乗り換えの知識はとても重要です。自動車保険の乗り換えの手順や、その仕組み、注意点について詳しく紹介します。
- Chapter
- 自動車保険の乗り換え(切り替え)手順
- 自動車保険の乗り換え(切り替え)に必要な物
- 等級は保険会社を乗り換え(切り替え)ても引き継げる
- 自動車保険の乗り換え(切り換え)のタイミング
- 自動車保険の乗り換え(切り替え)の注意点
- まとめ
自動車保険の乗り換え(切り替え)手順
①まずは一括で見積もりを取り付ける
まずは、どこの保険会社の自動車保険に乗り換え(切り替え)るか決めることからスタートします。しかし、1社1社保険会社に見積もりを取り付けるのは大変なので、一括見積サービスを利用しましょう。1度の入力で、複数の保険会社の見積りを取り付けることができます。
また、全く自分では思いもつかなかった保険会社が候補として現れるかも知れません。
②契約の連絡をする
一括見積を比較して、よいと思う補償内容があればそこの保険会社に連絡をしましょう。自動車保険は1年ごとに更新がありますが、更新のタイミングであればこれまでの保険会社に連絡をする必要はありません。ただし、自動的に自動車保険が更新される設定になっている場合は、保険会社に連絡をして自動更新をストップできます。
自動車保険の更新時期ではなく途中で乗り換えをする場合は、乗り換え前の保険と乗り換え後の日付を合わせる必要があるので注意が必要です。とても重要なので具体例を使って詳しく解説します。
●具体例
現在の自動車保険の保険期間が「令和2年3月15日~令和3年3月15日」とすると…
【令和3年3月15日に保険会社を乗り換える場合】
自動車保険の更新をきっかけに乗り換えるケースです。この場合は、乗り換え前の保険会社には連絡しなくてOKです。
ただし、自動更新の設定になっているときは連絡が必要です。
【令和3年1月に自動車保険を乗り換えたい場合(保険期間中の乗り換え)】
従来の自動車保険は1月15日に解約し、乗り換え後の保険始期は1月15日~に設定します。
従来の保険の解約日と乗り換え後の保険開始日(保険始期日)は連続させることが重要です。
③新しい自動車保険の手続き
新しい自動車保険の加入手続きを行います。
自動車保険の乗り換え(切り替え)に必要な物
自動車保険の乗り換えに必要な書類は以下の通りです。
・乗り換え前の自動車保険の保険証券
自動車保険の保険証券には乗り換えの見積を作るためのほとんどの情報が書かれています。紛失している場合は、再発行を依頼しましょう。
・運転免許証
主に車に乗る人の、免許所の色や有効年月日を確認する際に必要になります。
・車検証
型式や車種、初年度登録日などを確認する際に使用します。
・無事故証明書(共済の場合)
等級は保険会社を乗り換え(切り替え)ても引き継げる
保険会社を乗り換えても自動車保険の等級は引き継げます。
自動車保険の等級は1~20等級あり、新規の場合は6等級からスタート。事故が無ければ1年後の更新時に等級が1つ上昇し7等級になると、保険料は下がるという仕組みになっています。(ただし、一般的には等級が上昇すれば、保険料は安くなりますがさまざまな条件により等級が上昇しても保険料が従来より高くなることもまれに起こります。)
例えば、保険期間が令和2年3月15日~令和3年3月15日の自動車保険に加入をしていて、7等級で1年間無事故だった人がいたとします。
令和3年3月15日から保険会社を乗り換える場合、令和3年3月15日から1年間、この人は新たに8等級で更新をすることができます。
このように、自動車保険の等級は保険会社を乗り換えるからといって途切れることはありません。
自動車保険の乗り換え(切り換え)のタイミング
自動車保険の乗り換えに最も良いタイミングは、自動車保険の更新時です。保険期間中に1年事故で自動車保険を使わなければ1等級上がります。
具体的には令和2年3月15日~令和3年3月15日で、自動車保険に加入をしていて現在7等級。1年間無事故で自動車保険を使わずに更新をすると令和3年3月15日~は8等級でスタートできます。保険会社を乗り換えた場合も同様です。
しかし、上記契約で仮に令和2年8月15日に、保険会社を切り替えた場合、令和2年8月15日の時点から7等級が再び1年間スタートとなります。すなわち等級の進みが遅くなってしまうのです。
特別な事情がない限り、更新日以外に自動車保険を乗り換えることにメリットはありません。
自動車保険の乗り換え(切り替え)の注意点
自動車保険の乗り換えは、乗り換え前の契約の満期日と、契約後の契約の保険始期日を合わせることが原則です。
しかし、車を廃車にして、新車に乗り換えたり、車を譲渡して別の車に買い替える予定がないなど、すぐに乗り換え契約をする必要がないことがあります。解約をしてその後、車を乗らないからといってそのままにしておくとこれまでの等級が維持されません。
こんな時は、「中断証明書」を発行します。
解約後、中断証明書を保険会社に依頼して手配するとこれまでの等級を10年間維持することができます。中断証明を発行できる要件は、保険会社ごとに異なりますが、長期間乗り換えの予定がない場合の対応として「中断証明書」の存在を知っておきましょう。
まとめ
- まずは保険会社に一括見積を取り付けましょう。
- 更新時に乗り換えるときは、乗り換え前と乗り換え後で保険期間を連続させることが重要です。
- 保険会社を乗り換えても、これまでの自動車保険の等級は引き継がれます。
- 保険期間中に乗り換えをする場合は、等級の進みが遅くなることとがあり、メリットはあまりありません。
- 長期間車に乗らない場合は、解約をしたままにせず、中断証明書を取り付けておくことで、現在の等級を10年間維持することができます。