MRワゴン(スズキ) モデルチェンジ情報
MRワゴンは、スズキの軽トールワゴンです。車名のMRは、後車軸直前にエンジンを搭載したミッドシップレイアウトであることに由来しています。
発売当初は、ボンネットからバックドアまで一体となったスタイリッシュなモノフォルムとした外観や、FF軽乗用車の中で最長の室内長を実現した室内が大きな特徴でした。
3代目から、ターゲットを若い主婦層から若者層に変えるといった変更がありましたが、現在は販売終了となっています。
なお、日産自動車に「モコ」としてOEM供給されていました。
競合車との比較
若者向けの軽のトールワゴンという点で、MRワゴンのライバル車とされているのが、ダイハツ・ムーヴコンテです。
そこで、MRワゴンとムーブコンテの両車種のスペックを比較してみます。
ダイハツ・ムーヴコンテ

新車価格帯は、MRワゴンがムーブコンテよりも若干上の価格帯となります。
カラーバリエーションはムーブコンテが多いです。
ボディサイズは両車種ともほとんど同じですが、全高はムーブコンテが若干高くなります。
室内長こそMRワゴンがやや長いですが、室内幅、室内高ともムーブコンテのほうが長く、よりゆったりとした室内空間となっています。
エンジン性能はほぼ同様ですが、MRワゴンが若干上回ります。
このように、ほぼスペック的には同じですが、値段が安く、カラーバリエーションがより豊富で室内空間もやや広いムーブコンテのほうがお買い得と言えるかもしれません。
スズキ・MRワゴン | ダイハツ・ムーヴコンテ | |
---|---|---|
希望小売価格 | 120.7~145.1万円 | 115.7~138.4万円 |
カラーバリエーション | 7 | 11 |
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1625mm | 3395×1475×1655mm |
室内長×室内幅×室内高 | 2065×1285×1260mm | 2000×1335×1350mm |
最高出力 | 38Nm | 38Nm |
最大トルク | 63Kw | 60Kw |
燃費性能 | 30km/l | 27.6km/l |
今後のフルモデルチェンジ予定
2016年に生産・販売終了となったため、今後のフルモデルチェンジはありません。
まとめ
MRワゴンというよりは、どちらかというと日産にOEM供給されていたモコのほうが認知度、販売台数も多いという車でした。
スズキの軽自動車の中ではもっとも長い室内長や、デザイン、設備の充実度など特徴的なクルマでした。
しかし、日産は軽自動車はスズキからOEM供給を受けるよりも、三菱自動車と合弁でつくった軽自動車清算会社NMKVで軽自動車を生産していくという経営戦略をとったためOEM供給が停止し、また、スズキにとってもワゴンRやハスラーといった人気車種とターゲットが重なることから、スズキがMRワゴンの生産を継続する理由がなくなったのではないかと言われています。
軽のトールワゴンの中では、充実した設備や広々とした室内空間などすぐれたクルマでありながら、「人気車種」というほどの車ではないので、お買い得車と言えます。