自動車保険の新車割引とはどんな割引?
新車を購入して自動車保険に加入をすると、新車割引という割引が適用されます。しかし保険会社によって、新車の定義が異なっており、新車割引が長く継続する保険会社もあります。
この記事では、新車割引の要件や、その内容、注意点について解説しています。
- Chapter
- 実は中古車も対象になる、新車割引
- 新車割引の内容と割引率
- 新車割引の注意点
- まとめ
実は中古車も対象になる、新車割引
自動車保険の新車割引とは、新車に自動車保険をかける場合に適用される割引です。
新車かどうかの判断基準として、自動車保険の始期日が、車検証に記載されている初度登録年月、または、初度検査年月から25ヵ月以内のものを新車としている保険会社がほとんどです。49ヵ月としている保険会社もあります。
特に49ヵ月も新車割引が適用されるなら、中古車でも新車割引となる可能性も十分考えられます。
また、車の用途車種が自家用普通乗用車、自家用小型乗用車、自家用軽四輪乗用車であることも要件です。
新車割引の内容と割引率
自動車保険の新車割引の割引率は、自動車の型式や初度登録後または初度検査後から何ヵ月経過しているか、また等級や対人賠償・対物賠償・人身傷害・車両保険といった補償内容によっても異なることがあり、保険会社によって算出方法はさまざまです。
主な事例を以下にご紹介します。
【新車割引の割引率の例(A社)】
初度登録後または初度検査後
・13ヵ月以内…9%~19%
・14~25カ月以内…7%~15%
・26~27ヵ月以内…5%~10%
・38~49ヵ月以内…2%~5%
【新車割引の割引率の例(B社)】
自家用普通乗用車および自家用小型乗用車の場合
初度登録後または初度検査後
・25ヵ月以内6(S)…対人賠償37%、対物34%、人身傷害40%、車両保険39%
・25ヵ月以内7(S)…対人賠償15%、対物14%、人身傷害25%、車両保険17%
・25ヵ月以内上記以外…対人賠償6%、対物5%、人身傷害18%、車両保険10%
・26~49ヵ月以内6(S)…対人賠償37%、対物21%、人身傷害37%、車両保険30%
・26~49ヵ月以内7(S)…対人賠償15%、対物14%、人身傷害18%、車両保険17%
・26~49ヵ月以内上記以外…対人賠償6%、対物5%、人身傷害18%、車両保険10%
対物賠償 | 対物賠償 | |
---|---|---|
普通乗用車 | 5~34% | 10~39% |
軽自動車 | 3~28% | 1~28% |
また、新車割引には使える場合と使えない場合があります。例えば、普通乗用車なら新車割引が適用されたが、軽自動車に乗り換えようと思ったら割引がなかったというケースがあります。他にも、期間途中でも割引適用できると思っていたら、車両保険をセットしてないと適用されなかった、というケースもあります。
自分の車が保険会社の新車割引の条件と合っているかを、しっかりと確認する必要があります。
新車割引の注意点
契約の時期
新車割引の割引を期待して解約するときは慎重に検討しましょう。
新車として認めている期間を、初度登録後または初度検査後25ヵ月の保険会社に入っていて、さらに新車割引を得ようと49ヵ月まで新車とみなす保険会社に乗り換えたとします。
先に述べた通り、新車割引の要件は各社異なり複雑に分類されている会社もあります。
保険を乗り換えるためには、前の自動車保険を解約して、再度新規で契約する必要があります。
しかし乗り換えは、自動車保険の等級の進行を遅らせます。自動車保険は等級が上がると、原則保険料が安くなります。自動車保険の中途解約と再度の新規加入は保険料がやすくなる時期を先延ばしにしていることにもつながります。
トータルで自動車保険の乗り換えをするメリットがあるかどうかは慎重に検討しましょう。
他社でも見積をしよう
さらに、契約中の自動車保険会社で新車割引を適用するかも慎重になる必要があります。
今の保険に新車割引があるとそのまま適用したくなるものですが、意外と割引が少ない、ということもあります。自分の車種や事故歴などの条件によって割引率が違うので、他社で見積をとってみると契約中の保険会社より保険料が安くなる場合もあります。
自分の条件に合わせて見積をとってそれぞれ比較することで、保険料をぐっと抑えることができるのです。
まとめ
- 新車割引とは新車に保険をかけるときに適用される保険です。
- 新車の定義とは、初度登録年月、または初度検査年月から25ヵ月としている保険会社と49ヵ月としている保険会社があります。
- 初度登録年月または、初度検査年月から49ヵ月でも新車割引が有効なので、中古車でも新車割引の適用となることがあります。
- 新車割引の割引率はの算出方法は保険会社によってさまざまで、初度登録年月や初度検査年月からどれくらい経過しているか?現在何等級か?補償内容によっても異なります。
- 新車割引を伸ばすために、現在の保険を解約、新しく新車割引の長い保険に加入をすることは可能です。しかし、等級の進行が遅れてデメリットとなることがあります。