トヨタ「ハイエース」、日産「セレナ」など車椅子に乗ったまま乗れる!オススメの福祉車5選

高齢化社会が進む日本。移動に不自由を感じる方が、少なくない時代となっています。
特にご高齢の方で、一人で歩くのが困難だという方は、車椅子をご利用になることもあるでしょう。そんなときに必要なのが、福祉車両。
車の乗り降りがしやすく、介護をする人の負担を減らすこともできます。今回は、そんな福祉車両の中からオススメの5車種を紹介いたします。
※ 2016年10月01日時点
- Chapter
- トヨタ「ハイエース」
- 日産「セレナ」
- トヨタ「ノア」
- トヨタ「シエンタ」
- スズキ「ワゴンR」
トヨタ「ハイエース」

まず、初めに紹介するのは、トヨタ「ハイエース」のウェルキャブ(福祉車両)です。
ハイエースの特徴はなんといっても広々とした車内。
特にスーパーロング・ワイルドボディという仕様では、全長が5,380mm、全幅が1,880mmとなっています。
横幅はシートに座る方と、車椅子に座る方が隣りに座れるほど広く、車椅子に乗ったまま2人も乗れるなど、後ろにも広いです。
またハイエースのBタイプは、ストレッチャーも乗せることができます。
ストレッチャーの横にもシートがあり、介護をする方が介護しやすくなっているのも特徴です。
それに加え、後部にはリフトが備え付けられており、車椅子に乗ったままの乗り降りが可能です。リフト上には、車椅子固定装置が備え付けられており、シートベルトの装着と車椅子の固定を広々とした車外で行うことができます。リフトの昇降はもちろん電動で、操作スイッチ一つで操作を行うことができます。開口部のサイズは、幅785mm、高さが1,495mmほどあり、横幅が700mmほどある電動車椅子も余裕を持って入ります。
2016年10月現在の価格は、352.3万~424.9万円(非課税)ほど。
中古車では約164.1 万円から手に入ります。
合計10名で乗れるので、ご家族での旅行やお出かけ、送迎の際に便利です。
日産「セレナ」
次にご紹介するのは、日産「セレナ」です。
こちらもトヨタ「ハイエース」と同様に、リフトが装備されています。
車椅子が余裕で入るような広さが欲しい、でも、ハイエースほどの広さは必要ないといった方にオススメです。
幅660mm×全長1,145mm×着座全高1,400mm以下の車椅子を乗せることができます。
これは、横幅がJIS(日本工業規格)で630mm以下に定められている手動車椅子がすっぽりと収まるサイズで、天井と左右にゆったりとしたスペースがあります。
またセレナには、2列目が大きく外に出る電動セカンドリフトアップが付いている福祉車もあります。
こちらはシートが車椅子になっており、自動でシートに座ったまま地面に降りることができます。
こちらのシートの高さは、車椅子とほぼ同じ高さになっており、シートから車椅子へ楽に乗り移ることができます。
リフト付きの日産セレナの新車価格は、2016年10月現在で、294万円(非課税)ほど。
中古車では車両価格が約55万円ほどのものもあります。
また電動セカンドリフトアップのタイプですと、中古車で本体価格が約39万円のものもあります。
必ずしも、リフトが必要ではないという方は、こちらも検討してみてはいかがでしょうか?
トヨタ「ノア」
次に紹介するのはトヨタ「ノア」こちらは、車椅子をスロープに乗せて車に運び入れるタイプの福祉車です。
この車の特徴は、車椅子を押す方の負担を減らしつつ、車椅子に乗った方が安心して車に乗れることです。
リフトですと、車に乗るまでの間、揺れて怖いということもありますが、スロープではそのような心配はありません。
また、ベルトを車椅子に固定できるようになっているので、スロープの途中で手を放してしまっても、止まります。
このベルトは、車椅子を押す際の負担を軽減する役割もあります。電動ウィンチが装備されており、車椅子を引っ張り上げてくれます。エアサスペンションで車高が下がるので、スロープの傾斜も緩やかです。また全高1825mm、車内高1400mm、開口部の横幅が750mmと広さも充分ですし、リフトのように乗車の際に天井が迫ってくるような感覚もありません。
新車価格は、2016年10月現在で、289.4万円(非課税)ほど。
中古車では、支払総額が約48.1万円ほどの車も多くあります。
スロープが装備された福祉車をお探しならぜひ一度、検討してみてはいかがでしょうか?
トヨタ「シエンタ」
次に紹介するのは、トヨタ「シエンタ」。
こちらの長所は、シートアレンジが豊富なところと、スロープと「助手席回転チルトシート」が装備されたタイプがあるというところです。
「助手席回転チルトシート」は、車椅子とほぼ同じ高さまで座席がせり出す装備です。
シートから車椅子への移動がスムーズに行えます。
また、シートアレンジが豊富で、車椅子の位置を2列目に配置することができますし、助手席をたためば1.5列目に配置することができます。
介助の方が常に隣にいられるというのはいいですよね。
また、車椅子ごと乗れなくてもいいという人は、「助手席回転チルトシート」のみが装備されたBタイプというタイプの車種があります。
こちらには、後ろの収納に車椅子を入れる際に、車椅子を釣り上げてくれるウィンチがあります。
こうすることで重たい車椅子を楽に収納できます。
車椅子ごと乗車するタイプでは、乗車人数が4人ほどに限られていますが、Bタイプでは乗車人数が7人ほどに増加します。
福祉車以外の車種と同じように使用できるというのも大きなメリットです。価格も、車椅子仕様が2016年10月の時点で約195万円(非課税)ほどであるのに対し、Bタイプの価格は約191万円(非課税)。価格と使い勝手を優先するなら、一度シエンタのBタイプを検討してみてはいかがでしょうか?
スズキ「ワゴンR」
最後に紹介するのは、スズキ「ワゴンR」です。
福祉車両は広いにこしたことはないのですが、ハイエースのような大きな車が駐車できるスペースがない、大きい車の運転は苦手といった方にオススメの車です。
2016年10月現在発売されているワゴンRは、助手席昇降シートを装備。
こちらも、シートが自動でドアの外まで下がってくるので、車椅子から助手席への移動が楽にできます。
また、シートが車内に戻っていくときに、自動で背もたれが下がります。
これは、頭を天井にぶつないようにという配慮です。
またそれに加えて、胸部固定用ベルトで、しっかりと身体を固定し、安全性を高めています。
新車価格は約142万円(非課税)。
中古車では、約29万円から手に入ります。
安価で維持費も安いので、今持っている車を福祉車に乗りかえることなく、2台目の車として購入してもいいでしょう。
また、中古車には、車椅子のまま乗り込めるタイプのワゴンRもありますので、気になった方は一度探してみてはいかがでしょうか?
ここまで、福祉車を紹介いたしましたが、いかがでしょうか?
福祉車を購入する際には、販売店の方とよく相談し、自分の使用するシーンに合った福祉車を選びましょう。
また、単に福祉車を移動の道具として考えるのではなく、「この車だったら遠出できるかも」などと、自分たちの可能性を広げるものとして考えると、選ぶのも楽しくなりますよ。