中古車で狙いたい現行ジムニーのグレード解説。「XC」「XL」「XG」はなにが違う?
デビューから6年の時間が経ったことで、中古車物件数も増えつつある現行型のスズキ ジムニー(JB64型)。
まだまだ高値安定傾向ではあるものの、選択肢も増えて、より現実的に中古車で狙えるモデルになっています。
ここでは、中古車購入前に知っておきたい「XC」「XL」「XG」グレードの装備の違いと、おすすめグレードについて解説します。
現行型スズキ ジムニー(JB64型)は2018年7月発売で、間もなく初登場から6年になります。
それでも生産量に限りがあるなど、新車の納期待ちは約1年と、抜本的に改善されたとはいえない状況が続いていますが、いっぽうで中古車の物件数は着実に増えています。
そんなジムニーの中古車を買う前に、グレード間の違いを理解しておきましょう。
走りの差は小さく、装備による違いが大きい
現行ジムニーは、パワートレインやそれがもたらす走り、居住性や積載性など、グレードによる大きな差はあまりありません。
燃費は、MTがWLTCモード燃費16.6km/L、4ATは14.3km/Lと2.3km/Lの差があります。
ジムニーならMTでキマリだろう!という声もありそうですが、クラッチミートやトルクの細さには、若干慣れが必要です。
また中古車市場でのMT比率は、ATの1/4ほど。歴代のジムニーも含めてMTに乗り慣れている人はもちろん、燃費をかなり重視するのであればMTを選択する手もありますが、そうでないのならATを軸に探すことをおすすめします。
道具として割り切るのなら「XG」もあり、だが快適装備を中心にかなり省かれている
最廉価グレードの「XG」は、助手席のシートベルト警告灯とシートベルトリマインダー、後席のシートベルト警告灯とシートベルトリマインダーが未設定になります。
さらに、フロントマルチリフレクターハロゲンフォグランプ、ヒーテッドドアミラーが未装着です。
快適装備では、マニュアルエアコンになるほか、キーレスプッシュスタートシステムやクルーズコントロール、電動格納式リモコンドアミラー、シートヒーター(前席両側)、バニティミラーなどが省かれ、リアシートはベンチタイプです。
雪国でなくてもシートヒーターなどはないと辛いという人も多いはず。
キーレスもない、かなり割り切った装備の最廉価グレード「XG」は、趣味や仕事の相棒など、道具として乗るならまったく問題がなく、物件の状態が良ければ指名する手もあります。
快適装備は「XL」でも充実。「XC」は指名買いが多そう
もっとも迷うのは、中間グレードの「XL」にするか、最上級グレードの「XC」にするかということ。
最上級グレード「XC」には、LEDヘッドランプ(ハイ/ロー切替、オートレベリング機能付)、ヘッドランプウォッシャー、クルーズコントロール、本革巻ステアリング、ステアリングスイッチ、運転席&助手席バニティミラーのほか、インパネの各所にメッキ調加飾が配置され、質感も高められています。
また、唯一ボディの2トーンカラー(2トーンルーフ)をオプション設定し、アルミホイールも標準装備です。
いっぽう中間グレードの「XL」は、ヘッドランプがハロゲン、ステアリングはウレタンになり、クルーズコントロールは未設定。
撥水加工のファブリックシート、フルオートエアコン、左右独立リヤシートリクライニング、シングルフォールディングリヤシート、リヤシートヘッドレストなどは、「XC」と同様に標準装備です(XGはいずれも未設定)。
上記の機能や快適装備、内外装の質感なども必要不可欠であるなら「XC」一択。
そうでないのなら、「XC」と「XL」を探して、予算や物件の状態などで判断するのが現実的な選択になりそうです。
なお、各プロショップなどによるデモカーもかなりのプレミアが付いて出回っています。カスタマイズやチューニングの価値を正しく評価し、そのうえで狙うのならありかもしれませんが、かなりのバブル状態が続いていますので要注意です。